拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

恋のさやあて

2020-11-01 10:16:08 | 音楽


白井の味噌煮込み合唱団(仮名)の練習場から富士山、その手前にスカイツリー。このコラボが見られるこの地のロケーションは最高である。ってことは、先週、駅のホームからスカイツリーが見えて大騒ぎをしたが、その右側の稜線ははたして富士山であった。



え?白井に住みたい、誰か一緒にとか言うんだろって?言いません。私は将来離島に住むのである(書くのは勝手)。まてよ、離島にはサ○○○ヤがない。そしたら自分で激安イタリアンをやればいい(書くのは勝手)。ペペロンチーノ一皿350円とか。夢が広がりますねー(夢を見るのは勝手)。さて、うち(足立区綾瀬)から白井まではさほど遠くない。が、ほとんどの団員は地元の方だそうで、そう言った方に比べれば電車で通う時間がけっこうあるが、トム・ソーヤーのドイツ語版と「ホテルローヤル」(ラブホを題材にした直木賞受賞作)を代わりばんこに読んでいるので時間はつぶれる。そのトム・ソーヤー、昨日読んだところではトムとベッキーが恋のさやあてを演じている。互いに気があるくせに、わざと他の異性といちゃいちゃして相手をいらつかせる。相手があんまり怒ると「やりすぎた」と後悔する。「ボエーム」(オペラ)の第2幕と同じである。つまり、こういった態度をとることは子供も大人も、おそらくネアンデルタール人もホモサピエンスも同じである。思いっきり引き込まれて読んだ。因みに、「ボエーム」のさや当て合戦は女(ムゼッタ)が男(マルチェッロ)に勝ち、男は女の足下にひれ伏した。「トム・ソーヤー」では逆にトムの勝ちである。だが、勝ち方が変則。ベッキーが誤って先生の本を破いてしまい、いよいよそれが発覚する直前、トムが「僕がやった」と名乗りでる。そして、ベッキーの代わりに鞭で打たれる。おしおきの後、外で待ってたベッキーが「あなたって、なんて立派な人なの」と言って仲直りをする。この「立派」は日本語訳であり、原書では「noble」、ドイツ語訳では「edel」である。これらの言葉は普通「高貴」と訳されるが、子供同士の会話で「高貴」はおかしいから「立派」あたりが適当だったのだろう。だが、先生に真相を告白しなかったベッキーに対する私の印象は複雑である。結果的に自分の罪をトムに押しつける形になって「立派な人」と褒めて済ますのかい? ノルマ(ベッリーニのオペラのヒロイン)は、いったんはアダルジーザに罪を押しつけようとしたが、最後は自白した。まあ、薄ら笑いを浮かべながら、「あんたって、ホントにバッカねー」と言うよりはよっぽど良い子である(「バッカねー」なんて言う子がいるかって?そりゃーいるかもよ)。「edel」と言えば、オットー・エーデルマンという往年の名バスがいる。「楽器系」の音楽ファンにとっては、フルトヴェングラーのバイロイトの第九のバリトン・ソロで、「歌系」の音楽ファンにはカラヤンの「バラの騎士」の映像(古い方)のバロン・オックス(オックス男爵)で有名である。そこでのオックス男爵は、「エーデル」とはほど遠い、ヒヒ親父丸出しである。オックス男爵は、田舎者であるとしても一応貴族であるが、ヒヒ親父の印象が強いのは、エーデルマンの名演技の影響が強いと思う。昨日の話に戻る。練習の帰り、綾瀬駅付近で開拓した中華屋に入り、



最近話題のジョージア風のシュクメルリをファミマで買って帰宅。途中で立ち寄った公園の樹々の合間に月が光っていた。



なかなか充実した「半ドン」でありました。