拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

オーブン温度計

2016-06-07 12:16:06 | 日記

オーブン温度計購入。254円也。注文してから忘れた頃着いた。中国から運んだらしい。取説は中国語のみでちんぷんかんぷん。でも必要ない。オーブンに入れるだけだし。庫内の温度の上昇が手にとるように分かる。これは使えるぞ。大体、5分で250度に達することが分かった。オーブンの温度設定を250度にしてても400度くらいまで上がり、サーモスタットが役にたってないことも分かった。さて。わが家のコンベクションオーブンは、油を使わないフライだとか、こないだの鳥の香草焼きなどにも使うが、一番の用途は自家製ピザ。だが、最近味がいまいち。ピザソースとチーズを激安店で買っているのだが、どうもそれが味を落としてる感じがする。安さ至上主義の私だが、ときどきこだわったりもする。

お休みなさい

2016-06-07 06:56:40 | 音楽

バッハのモテット第3番「イエス、わが喜び」(BWV227)の中の「Gute Nacht」。歌詞を捨象して音だけ見れば(特にロマン派の人は)なんとロマンティックな音楽!と思うかも知れない。超ゆっくりにしてポルタメントつけたりして(ちょ、ちょっと、そこで逆上してる古楽の人、もう少し先まで聞いとくれ)。では付いてる歌詞を見よう。「お休みなさい」。ほら、見ろ、歌詞だってロマンチックじゃんけ?いや待て。これは子供に対して「ねむれよいこよー」と言ってるのではない。言ってる相手は「浮き世の姿」「傲慢」「虚栄」等々。つまりこれらに対する決別の歌なのだ。そう考えればここを強い調子でさらっと歌う演奏も理解できるというもの。今はみんなそうなんじゃないかな。と思って手元で聞けるやつを根こそぎ聴く(NMLとAMに入ってるから大抵のものは聴ける)。あれ~。リリングは分かるとして(大学生のとき買ったリリングのレコードのジャケットの帯には「リリングのバッハはロマンチックすぎると言われるがどうのこうの」と書いてあった)、他の多くの演奏もやっぱりレガート。やはり「お休みなさい」は「お休みなさい」ってことか(それでもロマン派の人にとってはまだまだ即物的かも知れないが)。これは見立てが間違ったかもしれない。間違った見立てに固執するのは冤罪の元(別に検察じゃないけれど)。ところで、「浮き世の姿」「傲慢」「虚栄」の原語はそれぞれ「Wesen」「Stolz」「Pracht」。「Wesen」は普通は「本質」と訳される。「wesentlich」(本質的)なんて哲学者が好んで言いそうな言葉。「Stolz」は「誇り」。クラスの成績が良かったとき、ドイツ人の先生は大層喜んで「Ich bin stolz」と言っていた。「Pracht」は「華麗」。こう書くと、どれもいい意味。でも、このモテットの中では卑しむべきものとして使われてる(「虚栄なる大円舞曲」?いや、この場合は「brillante」)。言葉というのは面白い。因みに、お休みなさいっぽいレガートな演奏でも「Stolz」「Pracht」ははじけてる。意味もそうだが単語の発音がそうさせるのだろう。