拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

ゾフィーがバーバラでその相手がゾフィー

2013-04-27 22:54:30 | インポート
一つ前の記事で、「ゾフィー」は話の流れでちょっこし出したネタなのに、知子さんがコメントを下さりその後思わぬ展開に。知子さんは、芸術家でインテリでだじゃれの女王のかのお方(緊急に改名された)ですが、ゾフィー(ソフィー、ソフィア)=知(智)というのがそのココロ。で、私の付け焼き刃の知識=ソフィアはギリシャ語で女性名詞だったので、女性の名前になっている。すると、知子(K)さんが、それみたことか、だから女は智、男は下劣だと高らかに「Triumph,Triumph」(フィデリオのドン・ピッツァロか)!でも、バーバラ(野蛮)も女性名。で、この相反するような(実は反しない?)智と野蛮が同一人の名前に同居する例、「ゾフィー・バーバラ」「バーバラ・ゾフィー」はよくある。さらにさらに。1994年の伝説のクライバーのバラの騎士(ウィーンと日本でやった。実はその前に同じ配役でメトでもやってる。)の「ゾフィー」は「バーバラ(ボニー)」でその相手が「ゾフィー(アンネ・ゾフィー・フォン・オッター)」。頭の中、トルネード状態。さて、ゾフィーの相手方を演じたゾフィー(ややこしい)について。「オッター」と言ってますが、スェーデン人に聞いたら「オッテル」だって(オッターは、ドイツ語の会話風発音)。私、オッターは、ドラベッラとオクタヴィアンを聴いた。前者はコヴェントガーデン・オペラの引越公演。批評家はキリ・テ・カナワの話一色でしたが、私は当時日本では無名のオッターがいいと思った(批評家に対するクエスチョンであると同時に私の自慢)。逆にカナワは(ファンの方、すみません)、細いラインを分厚い筆で塗りつぶすようで好かんかった。

つばを吐きながら、「つばを吐きかけられ」を歌う

2013-04-27 10:15:47 | インポート
25日の出題の答えは、「サインはV」と「アタックナンバーワン」。私的には、後者の歌中の台詞「だけど」を「Jedoch」にしたところが悦。ナクソス島のアリアドネ(Rシュトラウスのオペラ)で、ツェルビネッタが、そりゃー王女様はいいですよ、「だけどね」の「Jedoch」のイメージ(グルベローヴァが歌うイメージ)。話は変わって。ヨハネ受難曲の歌詞に「verspeit」(つばを吐きかけられ)というのがある。これを、一生懸命発音すると、つばが飛ぶ(O!言葉通り!)。ヘルマン・プライは、冬の旅で、子音の発音のたびに、見えるくらい多量にぺっぺぺっぺとつばをとばしてました。ところで、その「verspeit」。「verspeien」の過去分詞だろうとたかをくくって、一応念のため辞書を引いたら、「verspeien」がない。独和四冊、独独二冊、独英一冊のどれにもない(人数ばっかりいて騒ぎをなんで防げなかったんだ、と従僕を叱るファンニナルの気分(ファンニナル=バラの騎士のゾフィーのお父さん。ドイツでは、女の子の名前はゾフィーが一番人気なんだと)。「spein」(つばをはく)はあります。これに「ver」(自動詞を他動詞にする。多くは悪い意味)が付いたとみればいいんだけど。ネットで検索してみても、出てくるのはヨハネの歌詞だけ。宗教曲を歌う合唱団にとってはおなじみの言葉なんだけどなー(マイナーどす)。