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前後リムドライブ、DSG搭載、ハンドルなしの、進化したロードバイク

2011-06-15 23:59:38 | フレーム調査
ロードバイクという自転車に、興味を持ち始めた頃に感じてたこと。

「ロードバイクの構造って、古くない?」

しかし、やがてロードバイクが大好きになり、その美しい姿に惚れ込み、その感情を忘れていた。そこで…、



<再検証>
今の技術でロードバイクを一から考えるとどうなるか?(←ディープなので、お付き合いできる方のみ、読んでくださいな)


よくあるのは、「フレーム:最新の超エンプラを使って…」とか「車軸:セラミック軸受けに…」とか、部品に対する技術の適用です。
しかしそれでは、「改良」ではあっても、ロードバイクの「進化」ではありません。機能軸で考えることにします。

尚、ロードバイクの定義は、「2つの車輪を持ち、人力を推進力として、自在に移動可能な乗り物」とします。また、UCI規定は無視します。


1.動力伝達機能
チェーン駆動は一般に伝達効率が97%程度と言われますが、先に書いたとおり、捻れるので、効率は95%ぐらいと推定されています。
しかし、自転車の場合、片側のチェーン伝達だから、ディレイラーとか、非対称形状フレームとか、訳の分からないものが必要になってしまいます。

一方、自動車はとっくの昔にチェーンを止めています。最近ではDSG(DCT)です。この技術を適用してみましょう。

DSGを適用する際の問題は、自転車は、クランク軸と車軸が離れている事です。
…だったら、車軸を止めてみましょう。

車軸を止める方法は、フレームにリニアガイドみたいなのを付けて、リムだけを回す方法があります(リムドライブ)。こちら写真 (←この人はチェーン駆動のようです)

この方式であれば、DSGを適用できます。
形としては、「チェーン、チェーンリング、リア車軸がなくなる。BBの上にギアボックスが追加となり、リム内側をギア駆動する」となります。

DSGのギアは、面圧が低いのでエンプラで作りましょう。既に自動車では樹脂ギア(アラミド系強化繊維+ポリアミノアミド)が採用されていますので、問題ないでしょう。これで、やっと金属製のギア、ディレイラーから開放されます。
DSGの制御は、2つのシャフトとフリーの制御必要なので、電動化がいいですね。これで、電動デュラエースみたく、モータを使ってるくせに、パンタ式のディレイラーなんてバカな発想からも開放されます。(←電デュラ乗りの方、ごめんなさい。これって、UCI規定に合わせる為かしら?)


2.進行方向変更機能
そもそも、ハンドルなんて、なくてもいいと思います。TTバイクがいい例で、フレームにしがみつけばいかと。
えっ?どうやって曲がるかって?…フレームが途中で折れる構造になってれば、いいんじゃないでしょうか?(←まるで折り畳み自転車)


3.構造体維持機能
フレームと呼ばれていた部品の機能になります。
後ろ三角不要。ヘッドチューブ不要。フロントフォーク不要(フロントもリムドライブ)。必然的にトップチューブも不要。
えーと、どんな形になりますかね。


4.制動機能
現ブレーキ構造が最適解だと思います。(車輪の最外周近くで制動する=効率良し)


5.人体保持機能
現構造のサドルが、多分最適解だと思います。(人間のお尻の構造は変えられないので)



1~5全てを織込むと、「新たに進化したロードバイク」が完成するハズです。
…でも、しかし、ここまでやっといてなんですが、これって、想像するに、すんごくダサくないですか? 超カッコ悪いみたいな。

やっぱり、ロードバイクの半分は、芸術品なんです。工学を持ち込みすぎるのは、ご法度なんですよ、きっと。
「保守派」なんて言われたくないけど、変えないほうが良いものもあるのでね。


読んで頂いた方、ディープな世界にお付き合い頂き、ありがとうございました。


今日はここまで。