冶具

丸穴を斜めに掘る冶具
木工をやっていると斜めに丸穴を開けたくなることがあります。例えば先般掲載したペザントチェアーの脚を座に差し込むための穴など。小さな穴ならドリルで容易に角度をつけてあける事ができますが、径が30ミリくらいのものになるとボール盤を使ってもドリルがはねられて思ったようには開けられません。そこで、小生は下図のような手順であけています。
まず、角材に、開けたい径の穴を開けます。
次に、その角材を、開けたい角度で穴に垂直な面で分割します。
開けたい材料を分割した角材でサンドイッチ状にはさみます（締め具でしっかりと固定）
穴に沿ってドリルで掘り進めると、真ん中にはさんだ平板に無理なく斜めの穴が開けられます。角度をかえたこのような冶具をいくつか用意しておくと、かなりの精度で斜めの穴あけが簡単にできます。
このような冶具造りも木工の楽しみの一つです。

もっとも、左のようなドリルビットを持っていれば、もっと簡単に斜めの穴が開けられます。細いほうのドリルをガイドにして穴を開けていくわけですが、材料はしっかりと固定し、大きいほうの刃が材料に触れる瞬間はゆっくりとあけていかないとやはりドリルが跳ね飛ばされます。