まさおレポート

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田中一村の季節 このような世界は田中一村の心の中にしか存在しないのかもしれない

2007年08月30日 14時54分01秒 | 心の回廊



ここ数年今頃の季節になると田中一村の作品を見たくなる。田中一村の作品に初めて接したのはもう5年も前のことになる。家に画集があり何気なく開いてみて心を奪われた。それ以来本物を見たいと念じていたが未だに実現していない。奄美大島の田中一村記念館に行けばよいのだが。

私は東南アジアの熱帯ジャングルの雰囲気が大好きだが彼の描く絵は熱帯のもつ噎せかえる熱気とエネルギーに溢れている。そして原色の鮮やかさに陶然とする。日本にもこうした熱帯の風景が広がっているところがあるのだ。恐らく沖縄や八重山諸島とも風景が異なるのだろう。かつて一度西表島の山中に入ったがここまでの熱帯的美しさがなかったと記憶している。探せばあるのだろうか。

バリにも田中一村の描く風景を未だ探し得ていない。西部の密林地帯にそのような風景が見られるか今後の楽しみでもある。しかしと考える。このような世界は田中一村の心の中にしか存在しないのかもしれない。現実と心象との虚実皮膜の間にのみ美があるとしたら現実に田中一村の描く風景を追い求めるのは見果てぬ夢に終る可能性もある。
 

1908年、栃木県現・栃木市に6人兄弟の長男として生まれる。父は彫刻家の田中稲村。 

1926年、東京美術学校(現・東京芸術大学)日本画科に入学。同期に東山魁夷、橋本明治らがいる。しかし、自らと父の発病により同年6月に中退。南画を描いて一家の生計を立てる。

中央画壇への絶望を深める。 

1958年、奄美大島に渡り大島紬の染色工で生計を立て絵を描き始める。 

没後に南日本新聞やNHKの『日曜美術館』の紹介で一躍脚光を浴びる。 

鹿児島県は奄美市「奄美パーク」の一角に「田中一村記念美術館」を2001年オープンした

 

 

 



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