本の読み方の設計図。

本の構造を明らかにしていく。
論拠・主張

論証=事例、引用。

構造主義はじめの一歩:松山情報発見庫#318

2005-10-29 00:00:00 | 松山情報発見庫(読書からタウン情報まで)
はじめての構造主義

講談社

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マルクス主義、
地質学、
精神分析、
構造主義、
それぞれに共通するのが、眼に視える部分の下に本当の秩序が隠れていると想定していることであるとこの本では示している。

マルクス主義では、それは、資本主義から共産主義へと流れていく不可避な「歴史」として捉えられていた。
歴史は法則に従って流れが決まっているのだから、抵抗してもしかたがない。
そんな考えに一石を投じたのがサルトル。
われわれは、そのような歴史というものからこそ逃れることこそできないが、その歴史の流れというもの序に自ら主体的に関わっていうことができるのではないか?
そういったわけだ。
その考えを更に推し進めて、歴史という必然と思われていた概念を否定して「構造」というもので世界を捉えようとしたのがこの構造主義というわけだ。

この構造主義というものはもともと変換という数学の概念がルーツになっており、変換されるということは、
たとえば、三角形が、四角形にと変化する場合を考えてもらえれば分かってもらえると思うが、たしかにその形こそは変わってしまうが、その中心には形が変わっても共通に残っている部分もある。
その部分が構造というもので、これを広く社会というものに置き換えていこうとしたのが、構造主義哲学の試みたことというわけだ。

つまり、構造主義以前の社会では、真理というのは、西洋側があらかじめ想定した唯一のものとして見られてが、それは場所が変われば変わるもので人間が勝手にこしらえた制度に過ぎないという見方を新たに与えたというわけだ。
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