映画監督ジョン・カーペンター。ホラー、SF、サスペンス、アクションを中心とした映画のジャンルにおいてカルトな人気を誇っていて、今年も「ザ・ウォード/監禁病棟」で10年ぶりに新作を発表、その健在ぶりを示しました。そしてそれに合わせるかのように、カーペンター・マニア?が中心となって一冊の本が出版される。監修は鷲巣義明という方。私は彼の名前を初めて聞きました。映画の評論をしているらしい。ならばどこかで彼の文章は読んでいるかもしれません。渡航費を自腹で切って監督にインタビューをしに行っているなど、この本を読んでいるとその鷲巣という方のカーペンターへのリスペクトがとても高いのがよくわかります。全作品を紹介し、主要な作品を鷲巣氏自らが解説している。充実した内容だが、欲をいえばカーペンターについての対談やもっと別の方の文章も欲しかった気もする。
さて、私にとってのジョン・カーペンターとは20代始めに「遊星からの物体X」を見て度肝を抜かれたイメージが強い「ハロウィン」含め大学生だった頃はカリスマ的存在ではあったものの、その後社会人となり映画と疎遠になりすっかり見なくなった。何本かたまにカーペンターの作品をビデオで見たが、「遊星からの物体X」のようなワクワク感を感じられず、何時しか名前も思い出さないようになった。今回、映画館で「ザ・ウォード/監禁病棟」のチラシを見かけ、約30年ぶりにカーペンターの映画をスクリーンで見て、眠っていた感覚を起こされたような印象を受けたのでした。そこへタイムリーにこの本も出版され、一気にカーペンターを続けて見てみようという気になる。当時、ビデオでつまらないと感じた作品も今回見ると意外に面白い。それだけ私の方にも見る力がついたということか?
ちなみに、少し前に書いていたヴェルナー・ヘルツウォーク監督もジョン・カーペンターとともに、やはり私が20代前半の大学生だった頃、他の監督と一線を画して特別視していた映画監督であった。最近この時代のことがやけに懐かしい。とにかく今回、映画「ザ・ウォード/監禁病棟」とカーペンターに関するマニアックな本に出会えたことはよかった。20代前半の興奮を呼び起こしてくれたのだから…。
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ハロウィン [Blu-ray] |
ドナルド・プレザンス,ジェイミー・リー・カーティス,ナンシー・キーズ,チャールズ・サイファーズ,トニー・モラン |
JVD |
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