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飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

狂咲き万歳!鶴屋南北の世界9 鶴屋南北の墓(春慶寺)と宅跡(黒船稲荷)

2009-05-13 | 鶴屋南北

先日、新橋演舞場で観た歌舞伎「お染の七段(於染久松色読販)」の作者・鶴屋南北の墓が押上の春慶寺にあるというので、そちらを見に行ってきました。寺とは言いながらも春慶寺は近代的なビルで、いわゆるお寺の風情はありません。葬儀場があったり永代供養のシステムがあったり合理的なそれでした。さて鶴屋南北のお墓はどこにあるんだろうかと探すもわかりません。受付で聞くと、実はビルの入り口にありました。イヤイヤ、びっくりです。鶴屋南北の墓は、通りに面したビルの1階にあったのです。

<鶴屋南北の墓がある春慶寺>



ということで、はっきりと鶴屋南北のお墓という案内がありました。鶴屋南北は文政12年(1829年)11月27日に亡くなったのですが、葬儀は翌年の1月13日に、お墓のある春慶寺でいとなまれたそうです。その時、深川の黒船稲荷の自宅からこの寺まで、役者衆の長い葬列が続いたといわれています。ここで南北は生前からあらかじめ葬儀用に書きあげた台本「寂光門松後萬歳(しでのかどまつごまんざい)」を配り自らの葬いをめでたい萬歳に仕立てあげた、最後まで粋な演劇人であったのです。そこで、誌を深川に向け鶴屋南北が住んでたといわれる黒船稲荷を訪れてみました。

<鶴屋南北宅居跡の黒船稲荷>




ところで春慶寺は、同じく新橋演舞場でみた歌舞伎「鬼平犯科帳」、池波正太郎の小説が原作なのですが、その小説にたびたび登場、とくに「明神の次郎吉」という作はこのお寺を舞台にしているとのことでした。

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