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飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

H・アール・カオス公演「中国の不思議な役人」&「ボレロ」

2008-05-09 | Weblog
サロメにこだわってブログを書き続けてきたため(書きも書いて63記事も、どうかしちゃってるかな私?)かなりUPが遅くなってしまいましたが、あまりにもすばらしかった去る2月の終わりに上演されたコンテンポラリー・ダンスのカンパニー「H・アール・カオス」について本日は書いていきたいと思います。

H・アール・カオス公演
「中国の不思議な役人」&「ボレロ」


■会場:東京文化会館 大ホール
■日時:2008年2月29日(金)
■構成・演出・振付:大島 早紀子
■出演:白河直子、木戸紫乃、小林史佳、斉木香里、泉水利枝、他
■指揮:大友直人
■演奏:東京フィルハーモニー交響楽団

このH・アール・カオスの公演は素晴らしいの一言に尽きる内容でありました。このところ演劇を中心としたパフォーミング・アーツを観る機会がありましたが、(とは言いながらも非常に片寄ったジャンルばかり観ているのですが)その中で文句なしで良かったももの一つでありました。それを観てから時間も相当たっているのですが、その鮮烈な印象はまだしっかりと残っています。特に真紅の空間の中で踊るボレロは圧巻でした。チラシに使用された写真を見てもわかるとおりダンサーに降り注ぐ赤い吹雪、そして東京フィルが奏でるラベルの音楽が渾然となって、舞台から観客までを巻き込んだ“エクスタシー”が見事に表現されていたのではないかと思います。

真っ赤な装置と紙吹雪が視覚的な興奮を喚起させ倍増させるのですが、そこでの踊るダンサーの白河直子がとても人間技とは思えないほどの身体表現を魅せてくれました。限りなくそしてどこまで肉体の限界を目指してゆくのか?と思わせるほどの、彼女の動きに思わず涙腺まで弛みそうになりました。命懸け、一生懸命とはこのことをさすのだと。

H・アール・カオスの公演は結成間もない頃に一度観たことがあります。その時からキーワードは宙吊りダンス!小さな小屋での公演でありましたから、仮に落下してもたいした怪我にはならないのでしょうが、今回の公演会場は東京文化会館、タッパは相当な高さであります。宙吊り状態で体がロープからスルリと抜けてしまったら・・・と想像するだけでゾッとしてしまいます。

そんな中でダンサーは振り子のように劇場空間を横に前にと振れ動くのです。あるいは黒澤明の名作「蜘蛛巣城」を思い起こさせるかのような白河直子に襲い掛かる矢の嵐、観客の意表をつく驚くべき演出です。

カーテンコール時、観客がオールスタンディングになって贈る賞賛の拍手はH・アール・カオスのパフォーマンスがいかに心を揺り動かしたものであったかを如実に表わしているかのようでした。


彼女らの次回公演を観てみたくなってしまいました。


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