1010 Radio

ラジオから色んな情報が発信されるように、車いすの視点から情報や思いを発信。

2013年を総括、同盟国か敵国か、日本の選んだ道(1)

2014-01-11 | ラジオ
安倍首相はたった一度のその行為で、日本の今年2013年の主たる政治傾向が何であったかを明らかに示した。その行為とは靖国神社の公式参拝だったが、これは中国など、日本の占領時代を苦しんだ多くのアジア諸国はこれから日本の軍国主義を明確に連想した。
しかしながら安倍首相は自分の行為によって、もとより中国、韓国の人々の気持ちを傷つける考えは毛頭なく、これらの国との関係発展は、依然として日本の外交政策の最優先課題の一つとなっていると発言したが、これは何の意味もなしていない。この発言には韓国も中国も耳を傾けなかった。安倍首相の参拝にアメリカ、EU,ロシアから相次いで懸念が表明されている。

それでも、この首相の靖国訪問は2013年を通して安倍内閣が行った外交政策の法則的、論理的な延長となったといえるだろう。
中国との領土論争の激化は安倍首相に強硬な立場をとるか、妥協の道を探るかの選択を突きつけた。昨年2012年の秋に行われた尖閣諸島の国有化は、小平時代からのこの領域のあらゆる現状に違反した。だからこそ中国政府は当初、この島の即刻返せという要求は突きつけず、領土問題が存在する、ということを認めるよう認識を求めたのだった。これが聞き入れられれば中国は面子を失わず、しばしの間は、この尖閣諸島のことは忘れてくれたかもしれない。
ですが安倍首相は強硬な立場を選んだ。日本は尖閣諸島の問題は存在せず、話し合うことはなにもないとの声明を表したのだ。
その結果、今年2013年、中国は係争地域へ漁船、警備艇、偵察機を送り込み、一年中日本を扇動し続けたのだった。日中関係の緊張と、中国における反日的な気運は最高潮に達している。中国マスコミの報道を聞く限り、中国は日本との開戦前夜であるかのような印象を受ける。

秋に日中の外交官たちの協議が開かれ、問題の打開の道が探られたが、これは何の成果も挙げなかった。この原因となったのは尖閣問題をめぐる安倍内閣の強硬な立場だけではなく、ベトナムとフィリピンに漂う反中国的な気運を拡大して、東南アジアに反中国同盟を組織しようとする試みが行われたからだ。
これと平行して日本は今年一年、米中関係の発展を慎重な、かつジェラシーをこめた視線で追っていた。6月、カリフォルニアで行われたオバマ大統領、習近平中国国家主席の9時間におよぶ会談や、12月、北京で行われた習主席とバイデン副大統領の会談を恐らく日本は危険視し、この2つの超大国が影響力の分配、または共同の覇権について合意を図ったのではないかと勘ぐったのではないだろうか。

2013年を総括、同盟国か敵国か、日本の選んだ道(2)へ続く

新ゴーマニズム宣言SPECIAL靖國論
クリエーター情報なし
幻冬舎

2013年12月30日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。