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アジアと欧州を結ぶロシア

2011-06-25 | ラジオ
ロシアの通信最大手ロステレコムと日本のKDDI株式会社は、日本の住民に欧州とのより高速な光通信サービスを提供する。
ロステレコムとKDDIは、日本海の海底を経由する光ファイバーケーブルの容量拡張に付いて合意した。
海底ケーブルネットワークは2008年に運用が開始された。このネットワークは、ロシアと日本のほかに中国と韓国も参加する、欧州・アジアプロジェクトの一部となっている。
ロシアはこのプロジェクトで、欧州とアジアの結び目となっている。

欧州・アジアプロジェクトは、海底ケーブルシステムに代わる地上ケーブルシステムだ。
欧州とアジア間は従来、大西洋、太平洋、インド洋経由のネットワークで接続されていたが、ロシアは数年前、アジア太平洋地域と欧州間のケーブルネットワークを敷設するために、自国の領土を使用するよう提案した。
このルートでは、一部分のみが海底を経由している。

地上ルートのメリットは明らかだ。先ず一つ目に、海を経由するネットワークと比較して距離が半分に短縮されるため、2倍の速さでシグナルを送ることが出来る。二つ目には損傷した場合、容易に修復することが可能だ。
東日本大地震では、多くの太平洋海底ケーブルおよびネットワークが影響を受けた。これを受け日本側はロシア横断ルートの拡張を決定した。

ロステレコムの広報課長は、東日本大震災では、この非常に短い、海底ルートを持つ地上ルートは、ほとんど損傷を受けなかったと述べ、次のように語っている。
「東日本大震災では日本と欧州を繋いでいる、海底ケーブルの大部分が損傷を受けた。復旧と修理のためには膨大な費用がかかる。
このためロシア経由で日本と欧州を結んでいる、ネットワークを使用することは目的に叶っている。
このネットワークは以前も他のケーブルと同時に運用されていた。ですが現在、ケーブルの数が増えている。
私たちは日本とユーラシア大陸の両岸に知的プラントを設置する。その機器は、シグナルをさらに凝縮することが可能で、データの容量も拡張される」
広報課長は、このように話している。

ロシアアジア・ケーブルの別の支線は中国と通じている。ロステレコムと中国のチャイナ・テレコムは最近、システム容量の拡張に付いて合意した。
日本との合意は東日本大震災がきっかけとなったが、中国との合意ではネットワークの拡大が協力を促進させた。
欧州・アジアプロジェクトの枠内で中国側は、ロシアと日本の光ケーブルをレンタルする。これにより中国では、1秒間に10ギガバイトのデータ量を送信することが可能となる。
ロステレコムは、ロシアの長距離通信事業の最大手だ。ロシアの通信事業者トランステレコムは、欧州、ロシア、モンゴル、中国のルートを拡大している。
またグループ企業ポラルネットは、欧州、ロシア、アジア、北米を結ぶ計画だ。ここではグリッドコンピューティングシステムが使用される。このような通信システムは、膨大な量の情報を伝達し、処理することを可能とする。

図解 わかる!ブロードバンド―通信の高速大容量化で日本社会はこう変わる!
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ダイヤモンド社

6月16日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル