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第64回国連総会開幕によせて(2)

2009-10-02 | ラジオ
一方メドヴェージェフ大統領は、その演説のなかで一国の問題よ
りも、グローバルな諸問題に付いて多くの時間を割き、将来的に
世界を危機的なショックから守り得るような新しい金融経済モデ
ルを造りだす必要性に付いて訴えると共に、他の国々に対し露
米の例に習って軍備の削減を考えるよう提案した。
またメドヴェージェフ大統領は国連改革の問題に付いて触れ、第
二次世界大戦後、国連は国際社会が共同で世界の諸問題を解
決するために作られたが、当然時代は変わってしまい改革が避
けられなくなったと述べている。

しかしとは言え国連憲章の原則や鍵となるような条項は、揺るぎ
のないものであり、そのまま残すべきだとも強調している。
「ロシアは国連そのものが持つ潜在力を、あらゆる方法で強化す
ることが大変重要であると考えている。
国連機構を刷新する上で極めて重要なのは、安全保障理事会の
改革だ。
国連安保理事会のメンバー国拡大における、(?)の模索をスピード
アップする時がやって来た」
メドヴェージェフ大統領はこの様に指摘している。

ただ安全保障理事会メンバー国の拡大といってもこれは様々だ。
新しい常任理事国の候補としてはなかでも、しばしば候補に挙が
っているのはドイツ、日本、ブラジル、インドの4カ国だ。
またイタリアとパキスタンは非常任理事国の数を、今の10からさ
らに10増やして20とし、理事国の数を常任理事国と併せて25とす
べきだと提案している、

一方リビアの指導者カダフィ大佐は常任理事国の地位をアフリカ、
ラテンアメリカそして非同盟諸国の代表国にも与えるべきだと主張
している
ロシア科学アカデミーアメリカ・カナダ研究所副所長は、安全保障理
事会の改革に付いて、見方は様々だが国連を現実に適応させるた
めに改革すべきだという点で、実際上一つにまとまっている。
そう指摘している。
「実際国連の作られたのは別の時代であり、その頃の課題はまた別
のものだった。
全てが変わってしまったのだ。私達は今、グローバリゼーションという
言葉で特徴付けられるような、発展段階にあり過去には無かったよう
なプロセスを経験している。
現実として求められているのは、グローバルなスケールを持った調整
機関だ。
先ず第一に必要不可欠なのは孤立化や、断絶といった問題を生じさ
せないようにすることだ。
国連の庇護の下、国際的な取り組みをすることで経済やエコロジー、
エネルギー面そして歴史認識を巡る危機などから抜け出すバリエー
ションを、最大限幅広い形で用いることが可能となる。
先鋭化した国際問題は時折話し合いを難しくするが、ユニークな国際
的な正当性を持っている国連に代わる話し合いの場は他には無い。
今回の第64回国連総会に出席した、世界のリーダー達の誰もが、そ
のことを認めている」
ロシア科学アカデミーアメリカ・カナダ研究所副所長は述べている。

は聴き取れず

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吉田 康彦
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9月28日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル