1010 Radio

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アメリカの金融危機は世界経済全体の打撃

2008-10-03 | ラジオ

アメリカ連邦議会下院がブッシュ政権による、7千億ドルの公的資金を投
じる金融安定化法案を否決したことに対し、アメリカの証券取引所では株
価が暴落し、ビジネス活動にも大きな影響が出ている。
議会での否決の報道を受けニューヨーク市場では9月29日、主要指数ダ
ウ平均工業株が7%の下落を記録した。
この話題に関連しロシアの声の評論委員は、次の様にコメントしている。
アメリカがこの様な経験をするのは2001年9月11日以来であり、また1930
年代の大恐慌以来のことだった。
またアメリカ金融界の動揺はヨーロッパ、アジアそしてラテンアメリカの各
国証券取引所にも波及している。

アメリカ政府が提案した救済案を拒否せず、世界に安心感を与えるシグナ
ルを送らなかった下院議員たちを批難しようとする人々もいる。
しかしながら問題は本当に、国会議員の側にあるのだろうか。
アメリカ議会下院のナンシー・ペロシ議長は、法案支持を呼びかけたが7千
億ドルという数字は、ブッシュ大統領の破綻した経済政策の対価としては、
驚くほど大きな金額だということを認識せざるを得ない。
しかもこの数字は最終的なものではない、ということも理解する必要がある。

しかしながらブッシュ政権による安定化法案は、2日に開催される議会の下
院本会議で採択される可能性が強いとされている。
何故なら可決されない場合、アメリカ経済は全世界の金融経済システムを
道連れに、あっけなく崩壊するかも知れないからだ。
この様な状況では先ず経済が(?)、国家予算が赤字の国々、そしてドルとア
メリカとのビジネス関係全般に、強く依存している国々が被害を受けるのは
当然のことだ。

これは借金を重ねて派手な暮らしをし、豪華な車に乗り大きな家とヨットを買
い、と言う様なアメリカを愛したことに対する彼らの連帯責任(?)となるだろう。
このこと全てが世界中がアメリカ政府を崇拝したり、アメリカの政治と経済に
強く依存することは出来ず、またしてはならないと言うことを今一度示してい
る。

ドイツのシュタインブリュック財務相は、この経済危機の後、世界におけるア
メリカの地位は、もはや以前とは異なるものとなっているだろうと述べた。
トンネルの先の光はまだ見えないが、きっとそうなることだろう。
現在の問題はもっかの困難を経験して、国際社会が世界の金融経済システ
ムを、アメリカのエゴイズムと領域から守るような方策と、そしてメカニズムを
作り上げることに在る。
もちろん市場経済の浮き沈みと言うサイクルを、引き合いを出す事も出来るが、
アメリカにおける現在の市場経済危機は、間違いなく自ら招いたものだ。

(?)は聴き取れず

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10月1日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル