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旧ソ連領内で独立を目指す地域とロシアとの関係

2008-03-21 | ラジオ
コソボが一方的な独立宣言を行なった後、原則的に新たな状況が生まれ、こ
れによりロシア議会は、旧ソ連圏で独立を求める共和国との関係を見直す必
要に迫られている。
ロシアは一貫して国連加盟国の国々の領土保全を支持する一方で、自らの独
立を主張する国々と経済、及び文化面で協力していく用意を示している。
これに関連してロシアの声の評論委員は、次のようにコメントしている。
ソ連邦崩壊後グルジア、モルドバそしてアゼルバイジャンからの分離独立を要
求する4つの地域が生まれた。

それはアブハジア、南オセチア、沿ドニエストルそしてナゴルノ・カラバフとなっ
ている。AX
こうした地域では軍事紛争が起こり、これを抑えることが出来たのは国連や欧
州安保協力機構の主導の下で活動しているロシアの治安機関だ。
一方アゼルバイジャンからの独立を主張しているナゴルノ・カラバフに付いて言
えば、問題の調整のためロシア、アメリカ、フランスからなる仲介役グループが
創設されている。

コソボ情勢を考慮してロシア議会下院国家会議は、今週中にもこうした地域との
貿易経済関係の正常化の可能性に付いて協議を開始する。
ロシアはすでにアブハジアでの人道危機を回避するため、この地域に対する経
済制裁を解除している。
コソボの独立宣言を受けてアゼルバイジャンは、国連総会でカラバフ問題の解決
の仕組みを根本的に変えるための決議案に付いての審議を求めている。
投票の結果、イスラム諸国を中心に39票の賛成票が集まり、これを可決させるこ
とに成功した。

一方仲介役であるロシア、アメリカ、フランスはいずれもこれに反対票を投じてい
る。この問題に関する仲介役の立場に付いて、ロシア外務省の報道官は、ロシア
の声からのインタビューに答えた中で、次のように語っている。
「何故反対票を投じたのかに付いて述べられた共同声明の中で、仲介役の3カ国
は自らの立場を、アゼルバイジャンの行動が一方的で意義に叶っておらず、非建
設的ものだからとしている。取り分け決議案には問題の解決に向けた基本的な原
則の中から、もっぱらアゼルバイジャンの国益に叶った点だけが盛り込まれている。
例えばナゴルノ・カラバフの最終的な法的地位を、住民投票によって決定すると言
う点が明記されていない。
こうしたアプローチはアルメニア側にとっては受け入れられないもので、アゼルバ
イジャンとアルメニアの協議早期再開を難しいものにしている」
ロシア外務省の報道官は、この様に述べている。

ロシアはCIS領内の領土問題に付いて、平和的な手段で解決することを支持して
おり、この様な問題の解決に当たっては、コソボの現実を考慮に入れる必要があ
るとの立場に立っている。

3月18日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル