三島由紀夫の文学については、昔、後輩のフランス人が必死になって読んでいたのが、やたら印象に残っている。
三島文学は、私も一時期読んでいたが、逆説でひねりまくった「倒錯的な人工美」の世界(作風)だったと記憶している。
もっとも、私にとって三島のなかで一番好きな言葉は、作品中のものではなく、氏が自決する時に行った演説になる。以下、そんな三島の演説(一部)を記しておこう。
× × ×
「…自衛隊にとって建軍の本義とは何だ。日本を守ること。日本を守るとは何だ。日本を守るとは、天皇を中心とする歴史と文化の伝統を守ることである。お前ら聞けえ、聞けえ、静かにせい! 静かにせい! 話を聞けっ! 男一匹が命を賭けて諸君に訴えているんだぞ!…
(略)
諸君は武士だろう。武士ならばだ。自分を否定する憲法をどうして守るんだ。…自衛隊は違憲なんだ。貴様たちも違憲だ。…諸君の中に、一人でも俺と一緒に起つ奴はいないのか!
(略)
それでも武士か! それでも武士か!…これで俺の自衛隊に対する夢はなくなったんだ。…」
――三沢知廉「天皇ごっこ」(379頁)
※ ※ ※
このような言葉がとても好きである。
共感するか否かは読者に任せるが、50年前にすでに今の日本の状況-―アメリカの奴隷になり下がっている今の日本の状況――を予見している点は、本当にすごいと思う…
俺も連れていってくれ、三島……(´;ω;`)
三島由紀夫の演説↓
https://youtu.be/xG-bZw2rF9o
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます