手打ち蕎麦 たがた 【そば会】

2011年02月20日 | 手打ち蕎麦 たがた
先日、たがたの店主ブログで、「そば会」のお知らせがありました。
ブログの文章をお借りすると、
「内容はその日に田形が打ちたいと思った蕎麦を何種類か、ただひたすら食べていただく会です」
とのこと。
これは興味深いです!
お値段は2,000円という超破格!

2週間程前に予約を入れましたが、今日が待ち遠しかったです。
そして、行ってきました!

開始は昼の営業が終わった14時から15時半まで。
遅刻しないよう、約10分前にお店に入りました。

丁度、店主と思われる田形さんが、賄いを食べておいででした。
人数は8名定員のところ、今回は5名と伺いました。
過去、10名くらいの時もあったようで、その時は作業に追われてしまい、店側としては、今回の人数の方が楽しむには適正だとのことです。

開始に先立って、田形さんから、今回のそば会で用意した蕎麦の実の産地とメニューの案内と、田形さんが実際その産地まで足を運んだ話を伺いました。
先日dancyuで「眠庵」の店主がよく産地まで足を運ぶことを書いてありましたが、田形さんも負けないくらい日本全国の蕎麦畑を回っている方と言えます。

初めてメニューを見た時、その日の蕎麦の産地を紹介しているページに、田形さんが現地にいる写真もありましたが、実は北海道から九州まで蕎麦の産地を回っておられるとは思いませんでした。
大変な蕎麦屋が身近の静岡にあったものです。 嬉しくなってきました。

さて今回のメニューは蕎麦のみで7種類。
6種類がもりで1種類がかけ。 こちらの店は、かけが他店より抜群に美味しいので、かけも出てくるのは嬉しいです。

1品目、福井大野産を10割で。



7品もの蕎麦が出るだけあって、量は少なめです。

これは玄蕎麦を14か月窒素真空、0℃貯蔵したもの。
このように貯蔵すると蕎麦の鮮度も落ちず、むしろ熟成されてく美味しくなるらしいです。
今は、蕎麦の実の保存技術が良くなっているので、新蕎麦でない時期でも蕎麦が美味しくなっていますが、田形さんはそれ以上を目指しておいでです。

もりに対してはどれもまずは、そのままで食べ、次に岩塩を振って食べました。
普段ならツユにつけて食べる方が好きですが、今回出てくる蕎麦はどれも蕎麦自体が素晴らしく、そのままと塩で食べる量の方が圧倒的に多く、ツユは殆ど使いませんでした。

2品目、鹿児島 垂水産を1:9で。



3品目、鹿児島 垂水産を10割で。



4品目、鹿児島 垂水産を1:9、こちらはかけで





たがたの「かけ」はやはり絶品です。
ツユに浸かっても太めに切られた蕎麦は風味を失わず、甘汁の旨味を吸って、実に豊かな味になります。
食感はぷりっとしています。
三つ葉、ネギがなくても十分美味しいです。

5品目、徳島 祖谷産を10割で



これは、日本一とも言われる蕎麦の実で、田形さんが入手に至る苦労話も伺いました。
蕎麦の風味は、この日の蕎麦の中で傑出していました。 実に力強い風味の蕎麦でした。

6品目、福井 六呂師産を10割で



7品目、福井 丸岡産を超粗挽き10割で



粗挽きですが、食感は粗くないのが不思議。 太めの蕎麦は喉越しより食感を楽しむ感じ。 噛んでいると蕎麦の風味が口に広がり鼻に抜けるような感じです。
内心、これを「かけ」にしたらどうだろう?と思いました。

本来ならこれで終了なのですが、特別に気に入った一品を最後に出して下さるとのこと。

田形さんは、僕の心の内を見透かしておいでか、最後の福井 丸岡の粗挽きを「かけ」で出しましょうか?
と言ってくれました。



もちろんお願いしました。



かけにすると、もりとはまた違った味わいが楽しめます。
味がふわっとした感じになり、たがたのかけが好きな人には堪らない一杯になります。
しかし、粗挽き10割は、早く食べないと蕎麦が切れてしまいますので、急いで食べました。
これは、そば会ならではの特別メニューでしょう。 田形さんのご厚意に感謝です。

最後に、手違いで茹でてしまわれた祖谷の蕎麦も頂き、この日は9品の蕎麦を頂きました。
これにはさすがに満腹となりました。

そばの味はどれもそれぞれに風味に違いがありました。 どれも美味しく、一番というものは決め難かったです。
そして、蕎麦も色んな打ち方があり、どれも食感、喉越しが違いました。

今回のそば会、実に楽しかったです。
蕎麦の味だけでなく、蕎麦の話も本当に楽しく、勉強になりました。 蕎麦好きには堪らない会です。
これで2,000円の会費は完全に採算度外視でしょう。 安過ぎます!

僕としての失敗は、メモ道具を忘れてしまったこと。
7品も食べると、さすがに味を忘れていってしまいます。
感想はそれぞれあったのですが、記憶が入れ違いになっている畏れもあり、今回はあまり書けませんでした。
今度はいつ出来るか分からないと田形さんは言われていましたが、次回参加の時にはメモ道具持参で行きたいです。

手打ちそば たがたの真価を今日味わう事が出来ました。
すっかり田形さんのファンになり、今後は何度も食べに行きそうです。
普段からも蕎麦の種類は色々とある蕎麦から選ばれていて、いつでも新鮮な経験が出来そうです。



場所はこちら
お店のHP
■静岡市葵区常盤町2-6-7
■℡ 054-250-8555
■営業時間 11:30~13:30  17:30~22:00
■定休日 月曜日 木曜の昼


最新の画像もっと見る