「植物学者モーリッシュの大正ニッポン観察記」(ハンス・モーリッシュ著)を読む
アイヌ、ミキモト真珠、オオサンショウウオのことなどが記されていますが、明治、大正に訪れている外国人たちの日記には、日本のこまごまとしたことを詳しく書かれていることに驚きます。それだけ観察し、勉強もしているのでしょうけど・・
日本人に対しては、異常に親切で謙虚だとありますが、男尊女卑でもあるとあります。日本の音楽には否定的です。否定的ではありますが、客観的に見物しています。
「外国の人々に、日本国民がいかに桜やその他の植物を大切にし、愛好しているかをわかってもらうには、日本人が自然に対していかにまごごろのこもった接し方をしているかを、とくとお目にかける必要がある。日本人にとっては植物もまた魂を持った存在であり、人間と同じように愛すべき大切なものなのである」(331頁)