新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

韓国政府がGSOMIAを破棄

2019-08-23 07:10:59 | コラム
「愚かなことだ」:

これは22日のPrime Newsの冒頭で佐藤正久外務副大臣が述べたことである。佐藤氏は平常は温和な語り口でこのような言わば感情を剥き出しにしたようなことを言わない政治家だと認識していた。その佐藤氏があそこまでの表現を用いたのは余程ご立腹だったのだろうと推察したし、些か驚きもした。傑作だったのは武貞秀士氏が「これは文在寅大統領のこれまでの反日政策とは整合性がある」と言って反町を慌てさせた。ところが武貞氏は平然として「文在寅大統領の心中を代弁してみただけで、不適切であると見ている」と語られた。

実は,私は今日までの文在寅政権が行ってきた数々の反日と抗日政策を考える時に、GSOMIAだけを尊重して維持する可能性は低いのではないかと密かに危惧していた。私は「恐らくアメリカからも継続を再三勧告されていたことなどが、閣内の左派政治家たちの反抗心にかえって火を付けたのではないか」とすら疑っている。更に言えば文在寅大統領は自分を支持してくれている「国民感情」には逆らうべきではないとの判断も働いたのだろうとも考えている。

正直に告白すれば,私は不勉強にして「GSOMIAとは我が国と韓国の間で軍事と防衛上の機密情報を交換することだろう」くらいにしか考えていなかったので、昨夜のPrime Newsでは元自衛隊幹部の伊藤氏が「お互いに知り得た機密情報を外部に漏らさないこと」だと解説されて非常に勉強になったほど。この破棄が我が国にとアメリカにとってどれほど不都合なことであるとか、金正恩をどれほど喜ばせるか等々については、私がここに述べることではなく専門家にお任せすべきだと思う。

安倍内閣では河野外相が韓国の駐日大使を呼んで猛抗議をされ「貿易管理手続きの変更とGSOMIAは次元が全く異なる問題でそれらを混同するとは」と抗議はされた。だが、政府は今回もそこまでのことで静観するとの姿勢を採るとの報道があった。私は既に憂慮して見せたように「沈黙は素直に受け入れと採られてしまうし、韓国には植民地として統治した悪者の我が国を懲らしめたとの逆宣伝を世界に向けて行わせる機会を与えはしないか」と、ついつい悲観的になってしまうのだ。

「文チャン、何処までやるの」と先日指摘しておいたので、このGSOMIA破棄は「何処まで」の範囲内に入っていたとあらためて認識させられた。兎に角、彼らは我が国からの如何なる呼びかけにも応じていなかったにも拘わらず「日本に対して二度も首脳会談を呼びかけたが無視された」と平然と言い出す国家なのだ。私は「矢張り静観ではなく、適切な時期を見定めて言うべき事を韓国に正面から言い、世界に向けて発信すべきだ」と思っている。その発信こそが外務省の役割であって、韓国の大使を「無礼呼ばわり」することではないと思っている。



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