基本的な方針の変更は期待出来まい:
トランプ大統領は“retaliate(報復する、復讐する)しなかった国には、関税賦課の実行を90日間伸ばすと表明された。実は、tariff作戦が公になった頃に畏メル友RS氏は「対抗手段としてアメリカ国債を処分すれば・・・」と既に指摘しておられた。流石の慧眼だと思って敬意を表している。それはそれとして、後述するようにトランプ大統領の基本的方針は変わらないと思ってみている。
トランプ大統領は90日の猶予期間は「債券市場が予想以上に不安定化したこともある」と表明しておられた。先ほどのテレ朝のニュースでは「アメリカ国債を売却した最大手は中国ではなかったか」と報じていた。「さもありなん」で、トランプ大統領は合成薬品フェンタニルの輸出が止まらない以上、145%にまでの引き上げを公表したのだから。
何とも物凄い関税率だが、私の記憶では「オバマ政権時代の2010年に、インドネシアと中国に大規模な最新鋭の製紙工場を持つ華僑資本のAisa Pulp & Paper社からの印刷用紙がダンピングであると認定して中国に136%でインドネシアには20%の関税をかけてアメリカ市場から完全に閉め出した先例」があった。だが、今回は反ダンピングではなくIEEPA(国際緊急経済権限法)に基づく関税の賦課である。
確かに、この延期で「トランプ大統領が一歩引いたのかもしれない」との印象はある。だが、私は一昨日取り上げたNew York Timesが報じた「トランプ大統領がプラザ合意と同様な手法でドル安にもっていく作戦で、輸出を振興させ、中国を叩き世界を経済的且つ地政学的に変え、MAGAとアメリカファーストでアメリカを繁栄させるのが狙いである」との基本方針が揺らぐことはあり得ないという気がする。
更に、「50~70ヶ国が条件を整えて交渉にくるが、報復の手段を取らなかった日本との交渉の会談が優先されるだろうと、ベセント財務長官が述べたこと」も報じられている。早期に交渉の座につけることは結構だと思うが、トランプ大統領の姿勢を見ていると「恰も最上位にある国・アメリカに向かって、他国が恰も往時の朝貢に罷り出るような状態のように思える」のは錯覚だろうか。
私にはベセント財務長官、ミラン経済諮問委員会長共に投資ファンドの専門家で富豪あっても、製造業に従事されて生産と販売や国際市場での交渉の実務の経験者ではなく、国会議員でもなかったような経歴が少し気になるのだ。トランプ大統領が何処までの権限を委譲された交渉役なのだろうか。


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