新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

4月5日 その2 最近のマスコミ報道に思う

2021-04-05 13:59:18 | コラム
池江璃花子さんの復活と田中邦衛さんの訃報に思う:

池江璃花子さん:

池江さんの輝かしき復活については、一般紙もスポーツ紙も、テレビ局も挙って大きく取り上げていた。最近のように陰鬱なニュースが多い最中に、このオリンピック出場の内定まで成し遂げた事は非常に良かったと思う。私は池江さんが白血病の病床から復帰してきた際の、筋肉が落ちてホッソリしてしまった体格を見て「これでは容易に元の池江璃花子さんには戻れないのではないか」と密かに危惧していた。その状態から今回の100 mバタフライで優勝するまでには、さぞかし懸命な努力を続けてきたのだろうと察して、その成績を褒めて上げたいと思う。

産経新聞までが一面トップだったのも驚かされたが、各テレビ局が余りにも競うように褒め称えるのが、実は気懸かりなのだ。それは、私の持論である「マスメディアが挙って褒め称え、悪い言い方をすれば鳴り物入りで賞賛された運動選手は、ややもすると、その報道は関係ない事だとは思ってはいるが、往々にしてその後の成績が芳しくなかった例が多い」というジンクスがあるからである。手っ取り早い例を挙げれば、彼らが練習試合の成績で褒め称えた阪神の佐藤輝明君は、最早代打起用に落とされて、打率も1割台に沈んでいるという具合だ。池江さんは例外であって欲しい。

故田中邦衛さん:
昨日辺りからはテレビをつければ、この名優(なのだろう)の追悼番組ばかりである。困った事に、私はその田中さんが主演された(のだろうか)「北の国から」と題された1981年10月から1982年3月の間に放映されたというテレビドラマを、一度も見る機会がなかったのだった。その頃は我が国向けの輸出が軌道に乗り始めたお陰で多忙であり、1年の3分の1はアメリカ出張で、次の3分の1は国内出張で、ゆっくりとテレビを見ている余裕などなかったのだった。正直に言えば、こういうドラマがあった事すら知らなかったほど、浮世離れした生活をしていた。

そのような個人的な事情もあったので、田中邦衛という役者さんは、テレビでその独特の口調を物真似をする者が多いので、そのお陰でその存在を承知していた程度なのだ。ここで述べておきたい事はそれだけではない。その亡くなった原因が88歳にして老衰だったという驚くべき報道だった。報道によれば1932年生まれだそうなので、学校年齢は私と同じのようだ。その年齢の方が老衰とは、もしかすると「明日は我が身」かと何かと健康に気を配っていなければならないのかと、些か恐怖を感じたのだった。俄には信じ難い事にしか思えなかった。田中邦衛さんのご冥福を祈りたい。


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