若い選手をスター扱いするな:
先ほど歯科医で予約の順番を待つ僅かな時間に読んだ朝日のスポーツ欄に「我が意を得たり」とでも言いたい良き記事があった。それは、先頃オリンピックの最終予選で惨敗して出場権を逃した男子のヴァレーボールについてだった。Vリーグ(と言うのだったか)の(記憶が正しければ)豊田合成のアンデイッシュ監督が「何故若い選手をスター扱いにするのか」と言って、テレビの中継で散々持ち上げた柳田将洋(?)が結果的に潰されたことを「未だ未だそれほどの出来上がった選手ではないのに」と真っ向から批判しているとの内容だった。
私はヴァレーボールについて何か語れる知識はないが、この予選を通じて解説の川合もアナウンサーも柳田と未だ大学在学中の石川をエースだと言って囃し立てるのを不思議な思いで聞いていた。それは、褒める傍ら石川が相手国のサーヴで狙い撃ちに遭ってそこから守りが崩されるので、攻撃にも繋がらないのが解るほどだったからだ。言い換えれば未熟者なのだ。そう思っていたので、アンデイッシュ監督の指摘には十分に納得出来たのだった。
私は我が国のスポーツ界とマスコミが若い選手が出てくると、未だ未だ素材程度でしかないにも拘わらず、恰も千年に一度の素質を持った者が現れたが如き囃し立て方をするのを、何時も苦々しい思いで眺めてきた。特に10台の素材が彗星の如くに現れた時の持ち上げ方は酷い。子供にはそれが単なるお世辞に過ぎないとの判断は出来ない場合が多く、自信過剰に陥るか慢心して練習に励むことをせずに自滅してして行ってしまう例が多々あった。それは何も年少者だけの場合とは限らない。つい先頃相撲界では日本人力士が優勝し、次場所では横綱と持ち上げられた琴奨菊とやらはいい歳をして見事に沈んだのではなかったか。
テレビや新聞はそういう色よいタネを待っていて、視聴率を上げたり販売部数を伸ばそうと画策するのだろうが、世間に馴れていない若者は錯覚を起こしやすいものだと私は考えている。スポーツ好きとしては決して無闇に「チヤホヤ」しては貰いたくないのだ。そこには勿論選手自身の自覚と自戒の問題もあるが、体育会の世界に埋没して育ってきた子供か若者にそこまで求めるのは無理なことであるし、スポイル(カタカナ語だ)してはならないのは言うまでもないこと。
実は、私自身もリタイヤーした後の60歳を過ぎてから、多くの方のご厚意で講演したり市民講座などで語り機会を得たが、その時に恐ろしいと感じて「舞い上がるなよ。上せるなよ」であるとか「自戒しろよ、お前は大したものではないのだから」と自分に懸命に言い聞かせていたものだった。それは行く先々で「先生」と呼んで頂き丁重に扱って頂けば、情けないかな、つい「俺も満更ではないのか」と思いたくなるのだった。それと似たような扱いを子供や未熟な選手が受ければ、舞い上がってしまうことはあるだろうと思う。
何れにせよ、この点が我が国のマスコミの問題点であると思う。兎に角「若い選手や子供をチヤホヤすること」は極力控えて欲しいと思う。あの扱いは百害あって一理、いや三理くらいしかないのだから。いや控えるべきだと思う。また、選手や子供を預かる方も十分に教育して慢心しないように育てて貰いたいものだ。柳田と石川が「失敗(?)に学んで一層の研鑽を積んで欲しいもの。
先ほど歯科医で予約の順番を待つ僅かな時間に読んだ朝日のスポーツ欄に「我が意を得たり」とでも言いたい良き記事があった。それは、先頃オリンピックの最終予選で惨敗して出場権を逃した男子のヴァレーボールについてだった。Vリーグ(と言うのだったか)の(記憶が正しければ)豊田合成のアンデイッシュ監督が「何故若い選手をスター扱いにするのか」と言って、テレビの中継で散々持ち上げた柳田将洋(?)が結果的に潰されたことを「未だ未だそれほどの出来上がった選手ではないのに」と真っ向から批判しているとの内容だった。
私はヴァレーボールについて何か語れる知識はないが、この予選を通じて解説の川合もアナウンサーも柳田と未だ大学在学中の石川をエースだと言って囃し立てるのを不思議な思いで聞いていた。それは、褒める傍ら石川が相手国のサーヴで狙い撃ちに遭ってそこから守りが崩されるので、攻撃にも繋がらないのが解るほどだったからだ。言い換えれば未熟者なのだ。そう思っていたので、アンデイッシュ監督の指摘には十分に納得出来たのだった。
私は我が国のスポーツ界とマスコミが若い選手が出てくると、未だ未だ素材程度でしかないにも拘わらず、恰も千年に一度の素質を持った者が現れたが如き囃し立て方をするのを、何時も苦々しい思いで眺めてきた。特に10台の素材が彗星の如くに現れた時の持ち上げ方は酷い。子供にはそれが単なるお世辞に過ぎないとの判断は出来ない場合が多く、自信過剰に陥るか慢心して練習に励むことをせずに自滅してして行ってしまう例が多々あった。それは何も年少者だけの場合とは限らない。つい先頃相撲界では日本人力士が優勝し、次場所では横綱と持ち上げられた琴奨菊とやらはいい歳をして見事に沈んだのではなかったか。
テレビや新聞はそういう色よいタネを待っていて、視聴率を上げたり販売部数を伸ばそうと画策するのだろうが、世間に馴れていない若者は錯覚を起こしやすいものだと私は考えている。スポーツ好きとしては決して無闇に「チヤホヤ」しては貰いたくないのだ。そこには勿論選手自身の自覚と自戒の問題もあるが、体育会の世界に埋没して育ってきた子供か若者にそこまで求めるのは無理なことであるし、スポイル(カタカナ語だ)してはならないのは言うまでもないこと。
実は、私自身もリタイヤーした後の60歳を過ぎてから、多くの方のご厚意で講演したり市民講座などで語り機会を得たが、その時に恐ろしいと感じて「舞い上がるなよ。上せるなよ」であるとか「自戒しろよ、お前は大したものではないのだから」と自分に懸命に言い聞かせていたものだった。それは行く先々で「先生」と呼んで頂き丁重に扱って頂けば、情けないかな、つい「俺も満更ではないのか」と思いたくなるのだった。それと似たような扱いを子供や未熟な選手が受ければ、舞い上がってしまうことはあるだろうと思う。
何れにせよ、この点が我が国のマスコミの問題点であると思う。兎に角「若い選手や子供をチヤホヤすること」は極力控えて欲しいと思う。あの扱いは百害あって一理、いや三理くらいしかないのだから。いや控えるべきだと思う。また、選手や子供を預かる方も十分に教育して慢心しないように育てて貰いたいものだ。柳田と石川が「失敗(?)に学んで一層の研鑽を積んで欲しいもの。