新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

8月7日 その2 衆議院予算委員会に思う

2015-08-07 14:44:00 | コラム
利敵行為ばかりの民主党:

衆議院予算委員会の中継を見ていて、一体全体民主党は何処の国の政党で誰の利益代表かと聞いているだけで腹が立ってきた。安倍内閣を引きずり落ろすだけが目的であり存在理由か?

本7日は猛暑を避けて予算委員会の中継を見ていた。あの質疑応答の場であるはずの予算委員会は、恰も民主党が満を持してが繰り出す高学歴で高職歴(とは言っても山井和則は京大工学部であっても松下政経塾だが)元官僚が安倍総理と閣僚の答弁の揚げ足を取って例えば安保法制案の本来の目的ではないと言うか意図する案件ではないことを論って大声で糾弾する場となっていた。

彼らがすることは利敵行為ばかりではないか。敵が誰かってか。考えなくても解る自明の理ではないのか。尤も、彼らはその為に存在する野党だと思えば大方の国民の方が納得するだろうが。

確かに小川淳也(東大法卒で自治省出身)や玉木雄一(東大法卒でありハーヴァードの修士である財務省出身)等は理路整然と揚げ足を取って、如何に安保法制が悪であり廃案とすべきだと迫って見せた。また新国立競技場建設問題でも下村文科相やJSCの不手際をこれでもかと数字を挙げて責め、挙げ句の果てに総理に白紙撤回した根拠をチャンと解説せよと迫って見せた。白紙撤回が悪いとでも言いたかったようだった。

だが、彼らは野田内閣時代にハデイド案を採ったのは自党であるとは認めても、その後の自民党政権の不手際が今日の混乱を招き、要らざる国費の出費を余儀なくさせたと安倍内閣不支持派を喜ばせただろう吊し上げ大会を演出していた。その上に返す刀でJSCが青年会館と同居する新ビルを160億円だったかで建てるのは不当であると、これも本筋を外したことを挙げて政府を攻撃したのは、さぞや朝日・毎日・NHK・TBSを喜ばせたであろう。

総理も当惑顔だったが、新法制案には核兵器を輸送することが認められているが如き条項があるが、これらはもっと国民の前に説明すべきだとか、総理は何処かの演説で「非核三原則を明言しなかったのは不当である」という具合に一部の国民の方々には大受けしそうで、中国等の動きが如何に眼下の危機となって迫っているかの如き案件には触れようともしなかった。あの姿勢は唯々安倍政権を陥れる為の質問で全く建設的ではない。

私が怖れるのはあの労組上がりではない言わば民主党らしからざるインテリ代議士の、答弁の出口を塞いだような大声で怒鳴る姿勢は「戦争法案」だの「徴兵制復活」などのアジに煽られるだろう低民度の国民には受けるだろうという点である。内閣も与党もこれ以上無駄な失点を重ねないことを旨とすべきだ。何しろ、彼らはこれから出る総理談話に「侵略」を入れろと喚く手合いなのだから。

私はこれ以外に心配に思う事がある。それは新国立競技場建設出直し案件である。ここに至るまでには確かに文科省とその大臣には不手際が多過ぎたし、このような事案を担当させたのは致命的な誤りであったと思っている。特にスポーツだからと言うだけで何ら権威も見識も知恵もない恰もラグビー業界の出先と利益代表の如き(失礼)森元総理を絡ませたのは安倍総理と内閣の手落ちであろう。また、JSC如き組織は不要だった。

あれでは民主党如きに付け込まれやすいし、大成や竹中等のゼネコンと日建設計他3社の思う壺だったのではないのか。政治家たる者がゼネコンが如何なる仕事をするのか、如何に商売を進めていくかくらいは承知していたはずだ。それにも拘わらず、僅か6社しか関係していなかった構図も不可解だし、何故「国事行為だから」とばかりに裏腹のない積算くらいさせられなかったのかと、門外漢でも考えてしまう。

安倍内閣は本来ならば「上手の手から水が漏れた」と言って上げたいが、この案件だけは如何にも杜撰な進め方をしてきたのが残念だ。しかも、専任者を置くと胸を張られたが、その専任者は競技者からのみ聴取し、観客の為を一向にお考えでないようでは、これから先にデザイナーや海千山千のゼネコンと対峙して真っ向から切り結ぶことがお出来になるのかと不安だ。暴論を承知で言えば、いっそのこと民間に委託したら如何か。

かく申す悲観論者の私は「そうでもしないと折角ここまで対アメリカ関係を改善され、習近平にもこちらを向かせるようにして、朴大統領の頑なな反日姿勢を揺るがせた実績が何処かに消えていまいかねない」と半ば本気で危惧するのだ。言わば、夏なお寒き国会中継だった。


国語教育に問題があるのか

2015-08-07 09:28:40 | コラム
「急に急ブレーキがかかった」はおかしくないか:

これは先日京浜東北線の架線が切れて長時間電車が立ち往生した際に、テレビ記者にインタビューされた女性が述べた感想の一部だ。彼女には「急にブレーキがかかること即ち急ブレーキだ」と解っていなかったらしい。私にはこれを普通に使ってしまう言語感覚が怖いのだが。このような熟語乃至は合成語を使って語る際に、その一部の漢字を重ねて使う語法は全盛期のころにかの終身名誉監督が得意とするところだった記憶がある。

その影響かそれ以来の傾向なのかどうかは私には定かでないが、近頃はテレビの若きアナウンサーや一般の方々にも、この種の言葉の誤用というのか漢字の熟語を知らないというのか、同じ意味の漢字を重ねてしまう例が誠に多いのは嘆かわしいと思っている。これは国語の教え方が悪いのか、熟語を正しく覚えていないのか、カタカナ語が氾濫する時代にあって漢字文化が色あせてきた為かと憂いている。あるいはこれらの全てが原因かとも考えている。

例を挙げてみよう。「挙式を挙げる」はアナウンサーたちが常習犯だし、「後で後悔」したり、「未だ未だ未熟」などと平気で言う運動選手も役者もいる。予定を訊かれて「未だ未定」と応える者も多い。「後ろから追突された」等というニュースも多い。「異臭が臭っていた」なんていう現場からの報告もあった。このように言って「あれ、おかしかったかな」と、一瞬でも疑うことも出来ないような教育をしたのは誰の責任かなと思ってしまう。

私の心配はこのようなおかしなと言うか、誤った言葉の使い方をテレビに出る者が犯すと、聞かされている罪なき一部の国民の方々は「それて良いのだ」とばかりに思い込み、真似てしまう危険性が高くなることだ。その前に「追突」の意味も知らに若者を採用するテレビ局の責任者の国語力だって疑ってみるべきではないのかと、私は本気で考えている。

私はこのような言葉の使い方の変化の原因が那辺にあるのかが知りたいのだ。テレビでは「ら抜き言葉」で話された場合には字幕で一々訂正しているご苦労のほどは認めるが、このような漢字と言うべきか言葉の重複が是正されたのを見たことも聞いたこともない。これについての国語を教えておられる現場の教員の方々のご意見も伺いたいが、その前に家庭での自国語の覚えさせ方がどうなってしまったかに感心(寒心)があるのだ。