新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

世相を読めば

2014-07-07 16:09:01 | コラム
車内で新聞を読んでいる若者はいない:

7日朝は都営大江戸線に30分も乗っていた。見渡す限りスマホなるものに食い入るように見入っているか忙しげに指で操作している者が大半で、如何に新聞休刊日だといってもスポーツ新聞すら読んでいる者、特に若者はいなかった。近頃はこの四角い玩具をいじっている若者の画面を盗み見ると、ほとんどがゲームであって情報を見ている者は例外的だ。私はこれを敢えて批判する勇気はない。時移り人変わったのであるから。

帰路は丁度13時にまた大江戸線に乗ったのだが、途中の駅で乗ってくる男女は老若を問わず、着席するや否や先ず携帯用端末(あれが携帯電話か?)を取りだして何か作業を開始する。新聞は言うに及ばず本を読んでいる者もいない。これでは我が紙パルプ業界には春が来るどころか未だ冬から脱出出来ないわけだと妙に納得した。先程まで懇談していた専門商社の海外経験豊かな知人が言っていたように「消費税率引き上げ以前の在庫積み上げで荷動きが一向に活発化しない」のも仕方ない気がする。

その知人によれば、新聞用紙の需要減退はアメリカで最も顕著で、最近の10年間で実に60%も減退し、後2~3年ではさらに10%以上の減少が見込まれている由だ。欧州では減少率は精々月間3%程度で、アメリカと対比すれば安定していると言えるそうだ。私は「アメリカで起きたことは数年もすれば我が国に波及する」という持論なので、我が国の新聞紙需要の先行きも、上述のように車内で読む者がおらず、若者の新聞離れが進んでいる以上、余り明るいとは思えないのだ。

携帯電話各社もスマートフォンの増販に懸命のようだが、その陰に将来の見通しを暗くさせられている産業もあると、偶には考慮しても良くはないかなどと考えている間に、下車駅の新宿まで帰ってきていた。

今朝も新大久保駅前のバス停で5分ほど待っていたが、後ろを通る者たちがしゃべっている言葉の50%以上は日本語ではない。特に今朝は未だ9時台だったせいかガラガラと音を立てて、トローリーケース(おかしなカタカナ語はキャリーバッグ)を引きずって新大久保駅を目指す者が多いのも目立った。これまでに何度も指摘してきたことだが、新宿区の人口の僅か10%(約35,000人)が外国人だという区の統計は信じがたいのだ。嘘だと思う方は是非一度大久保通りに10分でも立ってみて頂きたい。

話を紙パルプ業界に戻せば、紙の需要がそれほど復活しておらず価格も上向いていないことは、一般経済の復調が未だに我が業界にまで及ぶほど活発ではないのだと経験上も言える気がする。海外から20万人も労働力の受け入れを計画するのは時期尚早かなと思えてならない。どうやら外に出て外気を吸うと弱気になってしまったようだった。明日も悲観論者の商社マンとの昼食会が待っている。さて、何か良い話が聞けるだろうか。