競馬最強馬列伝

日本競馬史上最強馬どの馬か?
そんな究極の問題をなんとなく書いてみるブログです。

マルゼンスキー6 ~朝日杯3歳ステークス~

2009-09-05 | 無敗馬列伝
朝日杯3歳ステークスは陣営の強い思いが乗ったレースであった。
前走でマルゼンスキーに悪いことをしたと持っている陣営、そうして、苦い思いをさせられそうになった相手ヒシスピードとの再戦。

とにかく、マルゼンスキー陣営にとっては負けられない一戦だったのである。

この一戦だけは、脚の故障を危惧しつつも、出来うる範囲で本気で仕上げたのである。

とはいえ、それでも9分程度の仕上げであったと言われているが・・・

これがその朝日杯3歳ステークス
Maruzensky-Asahihai



2着ヒシスピードにおよそ13馬身差の大差勝ち。
前走でマルゼンスキーを敗れるかもしれない・・・と夢を見たヒシスピードの鞍上、小島太騎手はマルゼンスキーを次のように言った。

「バケモノだ・・・」

ちなみに持ったままで1'34"4という驚異的な日本レコード。3歳(現2歳)馬としては、以降14年も破られることのないレコードを樹立したのである。ちなみに一部の専門家は、ここで


「本気で追っていたらあと2秒はタイムが縮まっていたであろう」


と言っている。

近代競馬において、それも主要な距離のレコードが14年も破られないと言うのは異常としか言いようがない。それも、負け惜しみと違い、レコードで勝ったにも関わらず、専門化に「本気で追っていたら・・・」と言わせる馬など他に見たことも聞いた事もない。

(でも本気で追っていたら、サイレンススズカのようになっていただろうなぁ・・・と筆者は思う。テキもヤネもその辺をしっかり分かっていて、今こうしてマルゼンスキーについて語れることは本当に良かった・・・。)


更に言うと、マルゼンスキーが凄いのは逃馬であり、自分でペースを作って自分でレコードを出しているところなのである。ペースも他の馬も展開も何もかも関係なく、ただ誰もついてくることができないだけ・・・それで勝ってしまう・・・というのが凄いのである。


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マルゼンスキー5 ~快進撃~

2009-09-05 | 無敗馬列伝
マルゼンスキー5 ~快進撃~

前肢が外向していたため、一度も本気で仕上げることの出来なかったマルゼンスキー。

よって、デビュー戦は6分程度の仕上がりであった。

とはいえ、全くオリオンダーダ以下2着馬を寄せ付けず、およそ2秒もの差をつける大差勝ち。ここには良血馬のタイプアイバーなどもいたが、異次元の走りで、有りえないほどの強さを見せるのである。

続くいちょう特別も完璧とは程遠い仕上がりで9馬身差圧勝。

しかし、3戦目の府中3歳ステークスは将来を考え、抑える競馬をした。それがためか、ヒシスピードをなんとか差しての3連勝であった。この時の着差はハナ差というマルゼンスキーにとっては、レース人生で唯一の厳しい戦いであった。

レース後、本郷重彦調教師は、

「相手を舐めすぎていた。馬に悪いことをした・・・」

と、仕上げ面や戦略について大変後悔していたという。

そうして、次にめぐってくるのが、スーパーカーの名を確固たるものとした朝日杯3歳ステークスである。


【競馬】1976 府中3歳ステークス マルゼンスキー



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