(506*380)『自然と人間の歴史・日本篇』2009年度に海外進出を助ける税制を導入

2018-10-19 19:37:34 | Weblog

506*380)『自然と人間の歴史・日本篇』2009年度に海外進出を助ける税制を導入

 2009年度の税制改正で設けられた「海外子会社等からの受取配当金の益金不算入制度」が何たるかをご存知だろうか。これについては、仮想の事例を用いて説明したい。
 すなわち、ある例で、税制改正前はこうなっていたとしよう。日本の親会社では、税率30%がかかり、海外のA地での海外子会社にはA国の法律により25%の税率がかかっている。
 すると、左側に日本の親会社、右側にA国内の海外子会社をとって、親会社所得が800、海外子会社の所得が200。この海外子会社の所得は200×0.25=A国の税金50、それと留保分150になると仮定する。
 海外子会社は、この留保分の全部150を配当として日本の親会社に送るとしよう。また、外国Aで課せられた税額50は日本での控除対象外国法人税額、したがって「クロスアップ」分と見なされるだろう。
 ここで、日本では800+150+50=1000が課税所得になり、これに日本の税率である30%がかかる。つまり、1000×0.30=300となる。
 さらに、日本の外国税額控除(控除対象外国法人税額)において益金算入分として200×0.25=50がここから差し引かれるので、納付税額としては、300-50=250でこれが日本での納付税額となる。
 この会社全体の結果としては、250と海外でその国の政府に徴収された50との合計額=300となるだろう。・・・・・(1)
 これが税制改正後にはどうなったであろうか。日本の親会社では仮に税率30%がかかり、海外のA地での海外子会社にはA国の法律により25%の税率がかかっているとしよう。
 すると、左側に日本の親会社、右側にA国内の海外子会社をとって、親会社所得が800、海外子会社の所得が200。この海外子会社の所得は200×0.25=A国の税金50、それと留保分150になると仮定する。
 海外子会社は、この留保分の全部150を配当として日本の親会社に送ることにしたい。税制改正後は、その海外子会社が「日本の親会社の6ヶ月連続で所有比率が25%以上のもの」であれば、その配当金額の95%が益金不算入に該当することになるだろう。
 したがって、日本での課税では「外国税額控除制度」の適用がなくなるので、従前の800+150+50=1000ではなく、800+150=950が基本式となる。
150×0.95=142.5=142。よって950-142=808。これに日本の税率30%がかかってくるので、納付税額としては、次のようになるだろう。つまり、808×0.30=242.4=242でこれが日本での納付税額となる。
 この会社全体の結果としては、この日本で徴収されるであろう242と海外でその国の政府に徴収された50との合計額=292となるのではないか。・・・・・(2)
 以上(1)と(2)の結論(仮定ですが)としては、会社全体としての内外の当局に納める税額は、300-292=8だけ従前より改正後の方が得になる、との結論が導かれる。

(続く)

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