18の3*◎10『世界と人間の歴史・世界篇』生物たちの進化(中生代から新生代へ、生物の大量絶滅とその後)

2018-09-10 10:40:20 | Weblog

18の3*◎10『世界と人間の歴史・世界篇』生物たちの進化(中生代から新生代へ、生物の大量絶滅とその後)

 それからは、新生代(6550万年前~現在)に入っていく。新生代は三つの紀に分かれている。その最初の第三期は、古第三期(6550万~2300万年前)と新第三期(2300万~260万年前)の二つに分かれる。

その新生代の始まりに近い、今からおよそ6550万年前頃の中生代白亜紀末期と新生代古第三期との境目には、生物の大量絶滅があった。とりわけ、恐竜の絶滅はこの時代に起こったと推定されている。

それらのことがわかる地層の境界線は、「K-Pg境界」(Kはドイツ語の白亜紀(Kreide)の頭文字。またPgとは英語の古第三期(Paleogene)の略。最近まで古第三期の旧名である「第三期」(Tertiary)を取って「K-T境界」と呼ばれていた)と呼ばれ、デンマーク・スティーブンスクリント地区、イタリア・グッビオ地区など、世界で350か所以上の地層から露頭(ろとう)が発見されている。
 これらの地層形成の原因としては、「隕石衝突説」で説明するのが定説であり、1980年、物理学者のルイス・アルバレズと、その息子で地質学者のウォルター・アルバレズが、「中生代白亜紀/第三紀境界での生物大量絶滅は巨大隕石衝突によって引き起こされた」とする論文を発表したのを嚆矢(こうし)としている。これより前のイタリアで、ウォルター・アルバレズはK-Pg境界に当たる薄い地層を発見していた。二人は協力してその地層から採取した微量元素の分析を行い、粘土層に通常ではあり得ないイリジウムの異常濃集のデータを検出するに至る。イリジウムとは、通常の地表ではほとんど見つかっていない、地球の奥深くあるだろう、もしくは隕石に多く含まれる元素である。
 彼らの試算によると、この時、宇宙から飛来した隕石の大きさは、地下約1キロメートルのところに埋まっていて、直径約180キロメートルの円形構造をしていた。この巨大隕石の衝突で、地上ではマグニチュード11以上の烈しい揺れが起こる。メキシコ湾沿岸には巨大津波が押し寄せたことであろう。生物への影響も甚大であった。衝突で海面が沸き立ち、海水が陸地に押し寄せ、植物が死滅していった。

その時、地上に巻き上げられたチリやガスは空中に漂って日光を遮り、温度がさらに低まり、植物たちは光合成ができなくなって死滅していった。植物の死はこれを食する動物の死、さらにそれを食べる肉食動物を絶滅へと追いやる。数年にわたる長い冬が地上を覆い、生物たちにとっての死の世界が地球上に大きく広がった。
 そして今から約6500万年間前になると、アメリカのコロラド高原が隆起を始める。その隆起にともなって、原生代前期のおよそ18億年前の変成岩の上に、古生代、中生代、そして新生代の地層がほぼ水平に重なっているのが、地表に現れてきたのである。およそ1000万年間前になると、「世界の屋根」としてのヒマラヤ山脈の形成が始まる。ユーラシア大陸にインド亞大陸が衝突して、上昇を始めたものである。
 古第三期の次の新第三期(2300万~260万年前)になると、ほ乳類の活動がさらに盛んになり、全地球に広がって、さらには、類人猿から原人への分岐があった。新生代の第三期の次は第四紀(260万年前~現在)に入る。この紀の最初の世は更新世ということであるが、およそ30万年前にはその頃まだ海に浮かぶ大陸の一つであったインドに、またもや小惑星が衝突したのではないかと言われている。そしておよそ20万年前、いよいよ現代の私たちに直接繋がる人類、ホモ・サピエンスが登場してくる。
 なお、以上の絶対年代の紹介にあっては、金子隆一さんの監修・小沼洋一さんのまんがによる「恐竜化石のひみつ」、学研、2015、それからNHK「地球大進化」プロジェクト編「NHKスペシャル地球大進化、46億年・人類への旅」NHK出版、2004、荒俣宏・の責任編集「このすばらしき生きものたちーカンブリア大爆発から人工生命の世紀へ」角川書店、1993、白尾元理「」岩波書店、2013、(宇都宮聡・川崎悟司『日本の絶滅古生物図鑑』築地書館、2013)などを参させていただきながら、なるべく共通な年代表記を見出そうと努めた。

(続く)

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