田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

札幌の自然って結構面白い!

2010-09-07 21:43:17 | 札幌学 & ほっかいどう学
 過日、本ブログで「ボランティアガイド養成講座」を受講するとレポートしたが、その後真面目に講座を受講している。これまで二度にわたって「札幌の自然」について学んだ。その概要をレポートすることにする。

        
        ※ パワーポイントを使って「札幌のおいたち」を詳しく、やさ
         しく説明いただきました。
 
 講座は座学とフィールドワークから成っているのだが、初めは二度とも座学であった。
 8月25日は「札幌の自然~植物」、9月1日「札幌の自然~地質」というテーマの講義だった。講師はいずれも札幌市博物館活動センターの学芸員の方が担当したが、二人とも専門的力量はもちろんのこと、伝える力も備えていて、なかなか興味深い内容だった。

 植物に関しては気候の変動とともに植物相も変化を繰り返してきたということだが、現在の北海道は「冷温帯と亜寒帯が接する地域」にあり、その境目がちょうど札幌を含む石狩低地帯の辺りにあたるということだ。したがって札幌を南限・北限とする植物も数種類あるとのことだった。

 植物は本来、気候によってその植物相が決まってくるのだが、最近は人為的な原因によって植物相が乱されてきているとも指摘した。それは人の往来、輸出入の増大によって移入される植物の種が増えてきたということだ。
 人の往来、物資の輸出入が増えることは歓迎されることであるが、研究者たちにとっては難しい時代だということを認識させられた。

        
        ※ 札幌の地質についての講義を担当した古沢学芸員です。

 地質の話で面白かったことは、日本列島の生成を学ぶ中で北海道が三つの部分(ピース)が寄り集まって出来ているということを知ったことだ。これは初耳だった。

 また、札幌の市街地が豊平川扇状地の上に形成されていて、その扇端部をJR函館線が走っていることは知っていた。しかし、歴史的にはその扇端部がもっと先まで伸びていてその後その部分が海水に侵されて湿地帯となってしまったが地質的にはしっかりしているためにその昔の扇端部付近を高速道の札幌新道が走っているそうだ。

 また、地質学の世界では豊平川河畔で発見された「サッポロカイギュウ」の化石は世界のカイギュウの進化発展を語る上でエポックメーキング的な発見であったということだ。

        
        ※ 実際に発掘されたサッポロカイギュウの化石の一部です。

 このように私の知らない“札幌”を見つける喜びを感じさせてくれる講座である。
 私の「札幌を知る」旅はまだまだ続きそうだ。


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4 コメント

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Re:大きなハナシ (田舎おじさん)
2010-09-09 19:34:03
 友人の話は説得力がありそうですね。
 札幌の中心街は豊平川の扇状地上に立地しています。扇状地は上流から下流に向かって土砂や礫を堆積していきますから南側の方が標高は高くなるでしょうね。(目に見えるほどではもちろんありませんが)
 ただし、そこに心理的の面も含めると一概にはそうは言えなくなるかもしれませんが…。
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大きなハナシ (おなら出ちゃっ太)
2010-09-09 09:57:50
札幌の自然、というので生物関連かと思いきや。
地層などかなりスケールの大きなハナシだったのですね。
豊平川が流れていることでも分かるように、三波から北にかけて僅かに勾配があるそうです。
だから、北から南(札幌駅からススキノ)に歩くよりも南から北(ススキノから札幌駅)に歩く方が足取りが軽くなるのだ!と主張した友人がいました。本当かどうか分かりませんが。
心理的には逆な気がしますけどね。(^^;

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Re:札幌の地質から (田舎おじさん)
2010-09-08 12:11:17
 実を言うと、私も懸命に札幌のことを学んだり、体験したりしてかなり札幌のことを知ったつもりになっていましたが、それがほんとうに表層的なものであることを知らされた思いです。
 まあ新参者がそれほど簡単にこの大都会を知ってしまおうなんてこと自体が不遜な話ですからねぇ…。
 というわけで知れば知るほど、また新たな発見がある、というのが大都会札幌なんですね。
 私の「札幌を知る」旅はまだまだ続くといったところです。
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札幌の地質から (三四五白のヨン    )
2010-09-08 09:23:23
 へえーと自分も思いました。地質の研究から札幌が冷温帯と亜寒帯の中間だとか、植物相の境目あたりだとか、札幌新道が扇端部だとか、豊平カイギュがエポックだとか・・・・地質からいろいろなことが発見されているのだなあと感じました。札幌の現在に詳しい人は結構数的にいるみたいですが、地質的な方面からの歴史的な情報は、また別な角度からの札幌の姿だと思います。今回も教えていただきました。
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