田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も12年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

“熱闘甲子園”を目ざして! 第四日

2010-07-22 23:10:45 | スポーツ & スポーツ観戦
 高校野球の醍醐味、残酷さ、面白さが凝縮された第四日目だった。準々決勝の三試合、いずれの試合も手に汗握る熱戦が展開された。 

 昨日までとは違い今にも雨が落ちてきそうな空模様の中、気温も上がらず球児にとっても、観客にとっても快適なコンディションの中で闘いは行われた。
 まず、本日の試合結果は次の通りである。
 ◇第一試合 札第一 5 対 3 札白石 (延長12回)
 ◇第二試合 北 照 7 対 0 函 工 (7回コールド)
 ◇第三試合 札日大 3 対 2 北 栄 (延長12回)

《札白石 勝ちがスルリと…》
 高校野球は時として残酷なシーンを創出する。
 札幌白石高校のライト塩田選手はしばらく眠られない日が続くのではないだろうか。

 札白石が3対1で迎えた9回表の札第一の攻撃の場面である。
 この回を抑えたら札白石にとっては史上初めての準決勝進出である。
 札第一の攻撃は一死一塁、次打者は高いライトフライを打ち上げた。
 ライトが捕球位置に入り、誰もが「これでツーアウト。いよいよ白石の勝利」と誰もが確信したその時、なんとライト塩田選手が芝に足を取られて転倒してしまったのだ。
 ボールは転々とライトフェンスへ…。
 走者は生還し、打者走者も三塁に到達してしまった。
 続く打者の犠牲フライで、なんと土壇場で札第一は同点に追いついてしまったのだ。

 勢いの差はいかんともしがたくとうとう延長12回表札第一は2点を追加し、札白石の手から勝利の女神がスルリと逃げてしまった一戦だった。

        
        ※ 芝に足をとられボールを後逸してしまい、肩を落とす塩田選手です。

 札白石にとって、塩田選手にとって残酷すぎる結果である。
 これで彼らの高校野球は終わってしまったのだから…。
 願わくば札白石ナインが、そして塩田選手が、「これも高校野球」と笑って振り返られる日が一日も早く訪れてほしいと思う。

        
        ※ レポートでは触れられなかったが、札幌白石のエース大山
         投手のスライダーは最後まで札幌第一の打撃陣を悩ませた
         素晴らしい投手だった。        

《函工の戦略も通じず 北照王者の戦い再び》
 函工は一回戦にエースを温存し、北照との対決に臨んだ。
 その戦略が多少通じたかに見えたのは序盤戦のみだった。
 函工のエース秋山投手は北照の圧力に必死に耐え、4回まではなんとか2点に抑えて凌いできた。しかし5回、その忍耐にも限りがあった。
 北照攻撃陣は一挙に秋山投手に襲いかかり、本塁打を含む4点を叩き出し試合を決めてしまったのだ。

        
        ※ 男くさい(女性も後ろにいたが)北照高校の応援団です。

 一方、北照のエース又野投手はこの日も格の違いを見せつけ、函工の打撃陣を寄せ付けず散発の4安打に抑えて堂々の完封勝利であった。

 先にも書いたが、北照の今年春の選抜大会ベスト8は伊達ではない。まさに王者の戦いである。
 しかし高校野球は一発勝負である。北照の明日にも何があるか分からない。
 それが高校野球。それが高校野球ファンを惹きつける。

        
        ※ 戦いに勝利し、校歌を歌う北照ナインです。

《北栄脅威の粘り しかし最後力尽く…》
 札日大 VS 北栄は両校投手の投げ合いで、0(ゼロ)行進が続いた。
 何せ7回を終えてヒットは両校ともに1安打ずつという投手戦だった。
 特に札日大のエース吉岡投手は長身(184cm)から投げ下ろす速球と変化球が絶妙で相手に付け入る隙をみせない好投だった。

        
        ※ 札幌日大のエース吉岡投手の力感溢れる投球フォームです。

 一方、北栄は1回こそ今大会評判のエース大坂投手が登板したものの、なぜか1回のみの投球で2回からは三沢投手の登板となった。三沢投手はヒットこそ打たれないもののコントロールがいまひとつ決まらず何度も四球を出し苦しんでいたが何とか無得点で凌いできた。

 試合が動いたのは8回である。
 札日大は無死で出塁した四球を足がかりに、バントで二塁に送り、そこでタイムリー二塁打が出て待望の先取点を取ったのだ。

 札日大の吉岡投手は8回の北栄の攻撃も簡単に退け、9回を迎えた。
 吉岡投手の出来からかなりの確立で札日大の勝利が見えてきたと思った。
 とその時、9回北栄の先頭打者9番の石坂選手がそれまですっかり押さえ込まれていた吉岡投手からライトオーバーの三塁打を放ったのだ。
 勢いづいた北栄は相手の守備の拙さも突き簡単に同点とした。

 その後も北栄の攻勢は続き、無死満塁と詰め寄った。
「これは北栄のサヨナラ勝ち」と見守る観衆は誰もが思ったに違いない。
 しかし、ここから吉岡投手の鬼気迫る快投で4番、5番を快速球で連続三振に討ち取り、続く打者も内野フライに討ち取り延長戦に突入した。

        
        ※ 9回裏、北海道栄高校の勝利を確信して、応援団の喜び
         の表情を撮ろうと応援団席に走った私でしたが…。
 
 ドラマはまだその先にもあった。
 11回、札日大がまたまた四球を絡めてタイムリー二塁打で再びリードした。
 「今度こそ」と札日大のナインも、試合を見守る人も思った。(私も思った)
 ところが、北栄は無死で相手エラーから出塁し、その後ヒットが続き一死一三塁からスクイズが成功し、またまた同点とした。脅威の粘りである。
 さらに二死二塁の場面で、北栄の打者がセンター前に鋭いライナーを放った。この時も誰もが「北栄のサヨナラ勝ち」と思った瞬間、札日大のセンターが地上スレスレでダイビングキャッチで好捕し、戦いを後へと繋いだ。

 しかしドラマにも終わりがあった。
 12回表、札日大はこの回の先頭打者になんと好投の吉岡投手に代えて代打を送った。その代打が見事期待に応えレフト前にヒットを放ったのを生かして、その後のタイムリーが生まれ、三度リードを奪った。
 二度絶体絶命のピンチを凌いできた北栄にもうそのリードに追いつく力は残っていなかった。12回裏の攻撃は淡白なものとなり、吉岡投手を継いだ石井投手に三人で簡単に退けられゲームセットとなった。

 いや~、「これぞ高校野球!!」
 一球にかける高校球児の真剣な戦いが筋書きのないドラマを演出します。
 このドラマを見守ったスタンドの誰もが両校ナインに盛大な拍手をプレゼントしたのは言うまでもありません。

 球場を後にするとき、白老に帰る北海道栄高校応援団の高校生に声をかけました。
 「惜しかったねぇ~」と声をかけると、「いい試合でした」という答えが返ってきた。 懸命に応援していた彼らも悔しさよりも素晴らしい試合に感動していたのだった…。

 あゝ、これだから高校野球観戦が止められない。

 

コメント (2)   この記事についてブログを書く
« “熱闘甲子園”を目ざして! ... | トップ | “熱闘甲子園”を目ざして! ... »
最近の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ドラマテックな解説 (三四五白のヨン    )
2010-07-23 09:08:07
 試合内容そのものがドラマ的な展開だったのか、はたまた解説内容が迫真に満ちているのか、どちらも迫真に満ちて今回の野球観戦の内容は筆者の力が入っているように思いました。
 まさかの夢みたいな展開の悔やみきれない第1試合の様子や力の格差を見せつけられた第2試合のことや粘って粘ってすっきりとした勝敗の第3試合などさすが現場で取材した人でないと書けないルポライターの臨場感あるれる文章です。
Re:ドラマテックな解説 (田舎おじさん)
2010-07-23 22:36:08
 ヨンさまのコメントを拝見して改めて自分の文章を読み返してみて、やはりその場にいなければ書けない文章だなぁ、と思いました。
 試合内容がドラマチックだったからこそ、こうした文章になったのだと思います。
 今回の野球観戦は私なりにけっこう力が入っています。 
 この後も熱戦の様子をできるだけ伝えることができたら、と思っています。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

スポーツ & スポーツ観戦」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事