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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

冬の石狩川河岸を遡る 28

2018-01-29 16:01:42 | 冬の石狩川河岸遡行スノーシュートレッキング

愛山渓入口 ⇒ 留辺志部橋   トレッキング期日 ‘18/01/25

 ライブレポでも触れたとおり、今季というよりは、この石狩川河岸遡行の史上最も困難な場面に遭遇したとも思える1月25日だった。行く手を阻む大木の倒木、大きな崖と川面の挟まれた急斜面、前進を阻む困難な状況をなんとか乗り越えたとき、私は精も根も尽き果てるほどの思いだった…。 

 今シリーズの最終日(1月25日)のこの日は、これまでの中で最も早い午前6時過ぎにホテルを出た。日の出前だったので周りはまだ薄暗かった。
 駐車スポットの愛山渓入口のドライブインの駐車場に車を停めさせていただき、午前7時、昨日のゴール地点だった「安足間橋」を渡り、そこでスノーシューを付け、JR石北本線の踏切を渡り石狩川を目ざした。河岸に到達する前に旭川紋別自動車道の「愛山渓大橋」の下をくぐり抜け、石狩川河岸を目ざした。

               
               ※ JR石北本線の踏切を渡り、石狩川河岸を目ざします。まだ夜が明け切っておりません。

               
               ※ 旭川紋別自動車道が渡る「愛山渓大橋」です。

 河岸まで寄ったところ、川面は雪に覆われほとんど水面は見えなかった。そこには吊り橋の残骸のようなものが遺っていた。対岸は大きな岩山しかないのに、なぜ吊り橋が必要だったのだろうか?マップを見ると岩山の周囲には平地が広がっていた。あるいは川幅が狭くなっているところに吊り橋を設け、農作業のために付けられていた吊り橋だったのかもしれない。

               
               ※ 吊り橋を支えていた橋げたと思われます。石狩川は雪の覆われていてほとんど見えません。
 
 その後、河岸に沿って前進したのだが、やがて小さな崖の上に押しやられた。そこは一部畑地のところもあったが、多くは灌木が多く、中には行く手を遮るように立木が複雑に入り組んでいるところもあった。

               
               ※ この日初めて目にした石狩川の流れです。一部は氷に覆われていました。

               
               ※ 河岸には立木が倒れており、この日の先行きを予感させるような光景です。

               
               ※ この光景などはスノーシュートレッキングにはまだまだ優しいところです。
 
 行動を開始してから1時間30分後の8時30分、まずJR石北本線の「第6石狩川橋梁」を、続いて国道39号線が走る「上川大橋」に到達した。
 私がJRの橋梁に近づいたとき、列車が近づくことを知らせる警報機が鳴っているのが聞こえたので、カメラを構えていると列車が橋梁を渡るところタイミングよく撮ることができた。
 ここまで私は左岸を歩いてきたのだが、ここからはどちらを行こうか迷ったのだが、石狩川に流れ込む川の数が少ない左岸を継続して歩くことにした。(これが大失敗だった)

               
               ※ タイミングよく第6石狩川橋梁を渡る列車をカメラに収めることができました。

               
               ※ この日の第一の目印だった「上川大橋」です。

 左岸を進み始めて間もなく、石狩川に流れ込む川が現れた。これは織り込み済みで、かなりの流れもあり、素直に迂回して町道の橋を渡って回避した。その後、再び石狩川に近づくために畑地を横切り河岸に近づいていった。

               
               ※ これは掘割というよりは、石狩川に流れ込む川ですね。川の名は不明です。

 ここからが困難の始まりだった。畑地が終わると、立木がぼんぼんと幾重にも倒れている倒木地帯に入った。逃げ場がなく、その上を越えていかねばならなかった。
 倒木の下には掘割が縦横に走っており、倒木から滑り落ちでもしたら水に浸かってしまうと思うと、緊張の連続だった。

               

               

               

               

 倒木地帯を乗り越えるのに闘っていると、次第に倒木地帯が狭まってきた。
 そしてついには、石狩川の川面から狭い急斜面が立ち上がっていて、垂直にそそり立つ柱状節理に続いていた。
 私は急斜面を行くしかなかった。その急斜面に倒木が横たわっていると最悪だった。
 もう説明も難しい。写真からその難しさを想像してほしい。

               

               

               

               

               

               

               

 困難な状況に遭遇してしまったのは、一にも二にも私のコース選定のミスである。「上川大橋」から右岸を選定していれば、これまで同様に進むことができたのに…。
 困難な状況と闘い続けること1時間強、ようやくそこを乗り越えたときは、心の底から安堵した。
 すると、遠くに目ざしていた上川の市街に通ずる「菊水橋」が見えてきた。
 困難さに辟易していた私は、もうそこからは堤防を行くことを選んだ。
 市街地が近いこともあるのだろうか?川の流路を変える改修工事がこの時期にも行われていた。

               
               ※ 1時間強の格闘を終え、この光景を目にしたときは心の底からホッとしました。

               
               ※ 今は冬季間でもこうして川の改修工事をしているんですね。

 11時05分、「菊水橋」に到達し、その後はコースを変えるため菊水橋を渡って右岸に渡った。(右岸を行かないと目的の「留辺志部橋」には至らないため)
 菊水橋からは石狩川の流れがいくつにも分かれて流れているため、私の目に映る石狩川は細い流れだったが、それはあくまで石狩川の一部でしかなかった。

               
               ※ この日の第2の目印となった「菊水橋」です。この橋を渡り、私は右岸に出ました。

               
               ※ 菊水橋から上流の石狩川は幾筋かの流れに分かれていました。その一つの流れです。

 道路と石狩川の間の細い斜面を歩いていくと、何やら小さな小屋風の建物とスピーカーを備えた塔が目に入ってきた。傍に寄ってみると「北海道開発局 大雪ダム菊水警報局」という表示があった。どうやら、大雪ダムに関わる警報を発する施設のようだった。
 その警報局が私が歩いている最中に機能した。警報局から少し離れたところを歩いていた時、ラウドスピーカーから「○○から放水が始まり、川が増水するので川から離れてほしい」旨の放送が何度も流れた。(聞いている限り○○は大雪ダムではなかったようだ)

                    
                    ※ 「北海道開発局 大雪ダム菊水警報局」と建物に表示されていました。
  
               
               ※ ゴールの留辺志部橋の近くは、道路と川の間が狭く、こうした斜面を進まざるをえませんでした。

 そして12時15分、この日(このシリーズ)の最終目的地の「留辺志部橋」に到達した。
 その後、スノーシューを脱いで、徒歩で約2キロ歩いて、お世話になったホテルまで戻り、バス時間まで休ませてもらった。

               
               ※ 待望のゴール地点となった「留辺志部橋」です。

               
               ※ ゴールはお約束の橋をバックにして我が愛機を写しました。

 今回の三日間、なかなかタフな三日間だったが、幸いなことに天候に恵まれ、天候に関して悩むことがなかったのは幸運だった。
 この後のコースは、ますます困難な状況が待ち受けているようにも思われる。けっして無理をせずに、安全第一で先を目指したい。

※ この日の歩数 21,065歩 距離 15.1km(留辺志橋から上川市街まで歩いた距離も含む)



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2 コメント

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お疲れさまでした。 (sakag )
2018-01-29 17:39:57
予定通りに、今回の計画を踏破できましたこと、おめでとうございます。
いろいろ困難があったようですが、それを乗り越えてのゴールは、それだけ満足感や達成感が大きくなりますよね。
今回のコースやこのあとのコースは国道の近くなので、地理感覚が分かりやすいです。
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sakagさんへ (田舎おじさん)
2018-01-29 19:14:50
 sakagさん、コメントありがとうございます。
 おかげさまで何とか予定通り踏破することができました。sakagさんなら難なく乗り越えられそうなところでも、私の場合はけっこう苦労しています。しかし、ご指摘のようにそれだけに達成感も感じながら徐々に、徐々に前へ進んでいます。
 これからは谷間に入っていきますが、道路が近くにありますので、難しい場合には道路に避難することができそうですので、無理せずに少しずつ前へ進みたいと思っています。
 
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