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私の札幌生活も12年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

国立研究開発法人 水産研究・教育機構 北海道区水産研究所 見学

2019-10-04 17:10:25 | 札幌(圏)探訪

 おそろしく(?)長く、硬い名の研究所である。研究所を見学するまで、このような研究所の存在を私は知らなかった。どのような研究をしているところだろうか?スタッフから説明を伺った。

         

        ※ HPから拝借した庁舎写真ですが、拡大したためボケてしまいました。

 9月30日(月)午後、私が所属する「めだかの学校」の見学シリーズ「大人の社会見学」で標記の「国立研究開発法人 水産研究・教育機構 北海道区水産研究所」を見学した。

 研究所は豊平区中の島2条2丁目に4階建ての立派な独立庁舎を有していた。北海道区水産研究所は1888(明治21)年に設立された「千歳鮭鱒人工孵化場」がその始まりとされているというから大変な歴史を有する研究所であることを教えられた。(その歴史を辿ると度々の組織改編などがあったため、一般には周知されていないところがあるようだ)

          

        ※ 道内全域に散在する水産研究所の庁舎、さけます事業所です。

 北海道区水産研究所は札幌本庁舎の他に、釧路と厚岸に庁舎を有し、その他に全道12ヵ所にさけます事業所を運営しているという大きな組織で、「北光丸」という調査船も有しているということだ。

 研究所の目的としては、①地球温暖化の影響を含む海洋生態系のモニタリングとその変動機構・モデル化・観測精度向上の研究、②海洋環境の影響などを考慮したスケトウダラ・マダラ・スルメイカなど重要水産資源の持続的利用の研究および現場と双方向コミュニケーション、③沿岸漁業環境の保全・修復並びにウニなど沿岸重要水産資源の増養殖の研究と現場への橋渡し、④さけます類の個体群維持のためのふ化放流および放流技術の改善と民間への普及並びに資源の維持・管理のための研究、が主たる目的といただいたパンフに記されていた。素人にはやや難しい表記であるが、私流に訳すると北海道区水産研究所の目的は日本の漁業の特徴である沿岸漁業の生産性向上と資源保護に関する研究を主とした研究所と解することができそうだ。

      

      ※ 研究所のスタッフからの説明に聞き入る参加者です。

 説明の後半では、「北海道区水産研究所の本庁舎がなぜ海に面していない札幌に設置されたか?」について、スタッフの方もその長い歴史の中では類推するしかなかったようだが、その主たる理由を庁舎の横を流れる精進川という小さな流れが関係していたのではと類推された。つまり精進川は小さな流れではあるが、サクラマスが遡上する川なのだそうだ。そこでスタッフの方は、精進川に遡上するサクラマスの観察を続けているとのことだった。サクラマスは、産卵時に川を遡って産卵するが、その後一生を川で過ごすヤマメと、海を回遊するサクラマスとに分かれるそうだ。その海を回遊し、再び川に戻ってくるのがサクラマスなのだが、それが遡上環境の厳しい精進川まで戻ってきて産卵しているということだ。けっして数は多くないようだが、スタッフの方はその産卵数までチェックしているということだった。

      

      ※ 精進川でサクラマスを探す参加者たちです。

 説明の後、庁舎横の精進川に産卵した後のサクラマスがまだ残っていて見られるはずだ、ということで参加者全員で精進川に赴いた。すると、川の流れが緩やかになったところで産卵を果たした親マスが余生を慈しむように佇んでいた。

      

      ※ 産卵を終え、尾が白くなってしまったサクラマスの親です。この日5匹の親サケを見ることができました。

 見学というよりも、研究所の存在を知る機会だったという側面が強い見学会だったが、私にとっては日常の生活ではけっして知ることのなかった研究所の存在を知ることができた貴重な機会だった。

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