ジャーナリスト(朝日新聞編集委員)外岡秀俊氏の世界観は基本的には寺島実郎氏の見方と同じであると感じたフォーラム in 札幌時計台Vol.18だった。
フォーラム in 札幌時計台Vol.18は5月7日に開催されましたが、今回だけは会場を北大の百年記念会館に移して行われました。(会場はここ⇒)
北大構内で会場を探していて面白いことがありました。
近くにいた北大生とおぼしき人に声をかけ百年記念会館の場所を尋ねたのですが、その存在を知らないのです。4~5人に聞いたのですが、みんな同じ結果でした。結局、その様子を見ていた北大生でもない、北大の職員でもないよう方がその場所を教えてくれました。
人のことを笑っておれません。私も私の事務所が入っているビル内の他の事務室を聞かれたときに即座に答えることができないですから…。人は関心を持っていないことについてはきわめて無知であるということでしょうか?

※ 会場となった北大百年記念会館です。
さて、外岡氏のお話の概要です。
外岡氏はたくさんの海外駐在の経験から米・欧・中の三極の動きに注目します。
特にアメリカの動きについて次のように読み解きます。東西冷戦が終わりアメリカにはリベラル民主主義が台頭するが、9.11事件によって新保守主義の台頭を許し、さらに新自由主義経済が叫ばれるようになった。しかし、これもブッシュの失政、サブプライムローン問題を始めとした金融危機によって崩壊した。それがいまオバマの登場で国際協調が強調されるようになり、G20体制によって金融危機を乗り越えようとしているが…。
一方、中国は官僚型資本主義によって今のところなんとか堅調を保っているが、非常にもろい体質を抱えている。いつ崩壊してもおかしくない状況である。
そこには欧州各国のような柔軟な構造をもつ新しい型の資本主義が世界レベルで台頭してくる可能性がある。
そうした中、日本は米国との関係を維持しつつ、東アジア、アジア・太平洋各国との関係を緊密化していく必要がある。
日本にとって通商の自由を確保することは大切なことだが、輸出依存体質からの脱却も目指さねばならない道である。
私のかなりの曲解も含まれますが、おおむね上記のような内容だったと思っています。
日本にとってはますます困難な、難しい時代に入ってきたという印象は拭いえません。
寺島氏も話をしていたように新しいリーダーの登場が待たれるところですが、内向きの議論に終始する日本のリーダーたちの中からはたして諸外国に伍していくようなリーダーが誕生するのでしょうか?
というわけで、時には硬派の話題も取り上げてみたくなるおじさんのレポートでした。
※ 今回のタイトル名を外岡氏は「世界を見る」としていましたが、外岡氏のお話の中で「視る」の方が相応しかったのではと話されましたので、敢えて「世界を視る」と付けさせてもらいました。
フォーラム in 札幌時計台Vol.18は5月7日に開催されましたが、今回だけは会場を北大の百年記念会館に移して行われました。(会場はここ⇒)
北大構内で会場を探していて面白いことがありました。
近くにいた北大生とおぼしき人に声をかけ百年記念会館の場所を尋ねたのですが、その存在を知らないのです。4~5人に聞いたのですが、みんな同じ結果でした。結局、その様子を見ていた北大生でもない、北大の職員でもないよう方がその場所を教えてくれました。
人のことを笑っておれません。私も私の事務所が入っているビル内の他の事務室を聞かれたときに即座に答えることができないですから…。人は関心を持っていないことについてはきわめて無知であるということでしょうか?

※ 会場となった北大百年記念会館です。
さて、外岡氏のお話の概要です。
外岡氏はたくさんの海外駐在の経験から米・欧・中の三極の動きに注目します。
特にアメリカの動きについて次のように読み解きます。東西冷戦が終わりアメリカにはリベラル民主主義が台頭するが、9.11事件によって新保守主義の台頭を許し、さらに新自由主義経済が叫ばれるようになった。しかし、これもブッシュの失政、サブプライムローン問題を始めとした金融危機によって崩壊した。それがいまオバマの登場で国際協調が強調されるようになり、G20体制によって金融危機を乗り越えようとしているが…。
一方、中国は官僚型資本主義によって今のところなんとか堅調を保っているが、非常にもろい体質を抱えている。いつ崩壊してもおかしくない状況である。
そこには欧州各国のような柔軟な構造をもつ新しい型の資本主義が世界レベルで台頭してくる可能性がある。
そうした中、日本は米国との関係を維持しつつ、東アジア、アジア・太平洋各国との関係を緊密化していく必要がある。
日本にとって通商の自由を確保することは大切なことだが、輸出依存体質からの脱却も目指さねばならない道である。
私のかなりの曲解も含まれますが、おおむね上記のような内容だったと思っています。
日本にとってはますます困難な、難しい時代に入ってきたという印象は拭いえません。
寺島氏も話をしていたように新しいリーダーの登場が待たれるところですが、内向きの議論に終始する日本のリーダーたちの中からはたして諸外国に伍していくようなリーダーが誕生するのでしょうか?
というわけで、時には硬派の話題も取り上げてみたくなるおじさんのレポートでした。
※ 今回のタイトル名を外岡氏は「世界を見る」としていましたが、外岡氏のお話の中で「視る」の方が相応しかったのではと話されましたので、敢えて「世界を視る」と付けさせてもらいました。