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小泉和裕+名フィル=マーラー「交響曲第8番」

2018-10-12 | 音楽 - マーラー
 夜,旧市民会館にて行なわれた,名フィルの定期演奏会を聴いた.単一プログラムのマーラーは,終始やや速めのテンポを採り,息の長いフレージングで音楽の造形をごく自然に描き出した颯爽の演奏.オーケストラは,大編成の迫力はもちろん,個々の技術も高い水準に安定しており,聴き応えじゅうぶん.何より,花道のほうまではみ出さんばかりに楽員でひしめき合うステージは,毎度のことながら壮観である.いっぽう,歌唱陣は正確に歌ってはいるが,巨大なオーケストラの向こう側からではやはり声が通らず残念.合唱も,トゥッティ時のユニゾンなどでは一体感のある圧倒的な音響を聴かせるものの,ピアノの表現での繊細さにいま一つ欠ける印象.指揮の小泉は,構成・内容ともに大曲にも係わらず暗譜で振っており,全曲に亘ってきめ細やかな指示を出して演奏家たちをドライブしているので,未だ根強い暗譜至上主義がクラシック界の悪習の一つであるにしても,さすがにこれは只々スゴイの一言.


名古屋フィルハーモニー交響楽団 第461回定期演奏会〈ゲーテ『ファウスト』〉
【演奏者】並河寿美・大隅智佳子・三宅理恵 (ソプラノ),加納悦子・福原寿美枝 (アルト),望月哲也 (テノール),宮本益光 (バリトン),久保和範 (バス),小泉和裕 (指揮),名古屋フィルハーモニー交響楽団&中部フィルハーモニー交響楽団,グリーン・エコー&名古屋少年少女合唱団 ほか
【日時】2018.10.12 18:45-
【場所】日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
【曲目】
■マーラー: 交響曲第8番変ホ長調『千人の交響曲』

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