製作地 カンボジア南部
製作年代(推定) 20世紀初め
素材/技法 絹(カンボウジュ種)、天然染料 / 綾地・緯絣
サイズ 縦(緯)87cm×横幅(経)182cm
カンボジア南部で20世紀初めに手掛けられた絹絣・腰衣”サンポット・ホール・サムロイ”。
手の込んだモザイク様のモチーフが”段違い格子”として端整かつ細密に織り表わされた作品で、その新鮮味溢れるデザインと色柄の完成美に目と心を奪われる一枚です。
経に濃藍染めの糸が配され、緯の絣糸には赤~茶の数種類のラック染めの色、プロフー染めの山吹色、プロフー×藍染めの緑色が用いられておりますが、色味には鮮やかな中にも落ち着きがあり、百年を遡る時代に手掛けられた作品に固有の色彩の深み・古色美が感じられます。
あまり目にする機会の無い特殊なデザインのクメール絹絣で、類例の限られる稀少作品です。
●本記事内容に関する参考(推奨)文献