【tv】「日曜美術館」仏師 運慶 ~時代が生みだした天才~
BSプレミアムの特番「仏像ミステリー 運慶とは何者か?」(記事はコチラ)、「ぶらぶら美術・博物館」(記事はコチラ)と続けて記事書いて来たけど、「日曜美術館」でも運慶展を特集! しかも尊敬するMJことみうらじゅん氏をゲストに迎えるとあっては録画必須! ってことで、録画してじっくり見て備忘メモをTweetしたので、今回も適当に追記してまとめておく。3つも記事書いたので重複している部分は割愛。MJの発言中心に書こうと思う😌
#日曜美術館 #運慶展 ①阿=宇宙の始まり、吽=宇宙の終わり#みうらじゅん (以降MJ):慶派の仏像がカッコイイから仏像好きの道に入った
— maru ◖ฺ|´⌣`*|◗·˳♪˚♫ (@maru_a_gogo) 2017年10月15日
【六波羅蜜寺 運慶坐像】伝湛慶作 穏やかな表情
運慶以前、仏師は京都中心。定朝作平等院鳳凰堂の阿弥陀如来坐像を手本としていた。100年前
伝湛慶(Wikipedia)作と言われている運慶像だけど、こちらも伝運慶ってことでハッキリとはしていないのね。でも湛慶が作ったのであれば、長男なのだから間違いなくこういう人だったってことだよね? ちょっと想像と違っていたし、頭の尖り具合も気になるけど、とっても気迫を感じる!
#日曜美術館 #運慶展 ②1150年頃奈良生まれ。康慶の息子。慶派は興福寺の仏像修理を担当。阿修羅像は運慶の生まれる400年前の作。運慶は興福寺の僧侶でもあった。
— maru ◖ฺ|´⌣`*|◗·˳♪˚♫ (@maru_a_gogo) 2017年10月15日
これは前2つの記事でも書いてきたので、サラリとTweetしておいたのだけど、残しておきたかったのは興福寺の僧侶でもあったという部分。僧侶だったのね 知らなかった💦
#日曜美術館 #運慶展 ③【円成寺 大日如来】1176年11ヶ月かけて作る。ハリのある頬、強い意志を感じる切れ長の目→新しい技法。土踏まずまで表現←釈迦は扁平足なのに?仏像に人間のような体を持たせる←平安にはない。MJ:人間に近い。躍動感。今風で時代を感じない。印が違う印象。
— maru ◖ฺ|´⌣`*|◗·˳♪˚♫ (@maru_a_gogo) 2017年10月15日
MJは以前、SIこと盟友いとうせいこう氏と「TV見仏記」で円成寺で大日如来坐像見ている。本当にMJのおっしゃるとおり、今見ても全然古くない。古いことがダメというわけではなくて、例えば平安仏の古さが仏像の深みであったり、宗教的な意味合いを感じさせたりする部分がある。でも、今見ても古くないということは、それだけ斬新であるということで、それはやっぱりスゴイなと思う。
#日曜美術館 #運慶展 ④【円成寺 大日如来】続き 補足:通常はもっと下の位置。力強さを感じる。井浦新:乾漆造りの動きや柔らかさを木で表現しようとした? 条帛(肩からかける布)別に作る。体のバランスを試行錯誤したのでは? MJ:デビュー作に銘入れる?(花押あり直筆)仏師=彫刻家?
— maru ◖ฺ|´⌣`*|◗·˳♪˚♫ (@maru_a_gogo) 2017年10月15日
如来は手で印を結んで人々にメッセージを与えたり、祈りを込めたりしているわけだけど、大日如来の印は智拳印という。この智拳印の印象が少し違うと言うMJに対し、同じくゲストの美術史家の佐々木あすかさんが補足したところによると、通常印はもう少し下で結んでいる像が多いが、胸の前で結んでおり、それが力強さを感じさせるのではないかとのこと。ちなみに以下補足とあるのは、佐々木あすかさんによるもの。
井浦新氏の乾漆の柔らかさを木で表現しようとしたのではないか?というのも納得。阿修羅像をはじめとした脱活乾漆造りの天平時代の仏像修復を多く手掛けただろうから、その動きや表情の豊かさを木で表現したいと思ったのかもしれない。
大日如来の台座裏には運慶の銘が入っていることは前の2つの記事にも書いたけれど、ここに花押が押されているそうで、このことからこれが直筆であると考えられるとのこと。
#日曜美術館 #運慶展 ⑤【円成寺 大日如来】続き 宗教的な意味合いではなくなった?
— maru ◖ฺ|´⌣`*|◗·˳♪˚♫ (@maru_a_gogo) 2017年10月15日
源平争乱の時代を生きる。南都焼討による東大寺復興を行う重源上人から慶派に依頼あり、南大門を手がける。リーダーとして延べ29人の仏師を統率、2ヶ月で完成。
南大門の阿吽を快慶(Wikipedia) と共に造ったことは有名だし、運慶が仏師集団を率いて作り上げたことも知ってたけど、具体的な人数を知らなかったのと、重源上人(Wikipedia)の依頼であったこと、そして南都焼討による東大寺の復興事業によるものとは知らなかった💦
#日曜美術館 #運慶展 ⑥源頼朝鎌倉幕府を開く。関東では寺院の建立ラッシュ。
— maru ◖ฺ|´⌣`*|◗·˳♪˚♫ (@maru_a_gogo) 2017年10月15日
【願成就院 毘沙門天】武士をイメージ?
【瀧山寺 聖観音菩薩立像】頼朝の従兄弟が依頼。遺髪と髪が納められている。柔和な表情。
復興事業と東国武士との仕事が才能を開花させた。もし出会っていなかったら?
瀧山寺の聖観音菩薩立像はものすごく保存状態がいいね! こんなに彩色が残っているのスゴイ! 秘仏だったのかな? この仏像に源頼朝(Wikipedia)の遺髪と歯が納められているとのこと。Tweetでは遺髪と髪って書いちゃった💦 正しくは遺髪と歯!
復興事業と東国武士に出会っていなかったら?と前振りとして、番組最後の方にまとめのような形で皆で語っていたのだけど、この辺りがタイトルにもある"時代が生みだした天才"ということであり、番組が語りたいことなのでしょう。この2つがなかったら運慶の才能が花開くことはなかったのか? それとももっと違った仏像を作っていたのか? たらればになってしまうけれど、本当に時代が生みだしたと言えると思う。
#日曜美術館 #運慶展 ⑦【八大童子】目の表現方法。玉眼。
— maru ◖ฺ|´⌣`*|◗·˳♪˚♫ (@maru_a_gogo) 2017年10月15日
MJ:矜羯羅童子の視線の外し方。正面から見ない。でも目が合う。今の時代にも訴えるリアリズム。センスが良い。仏像の様式を残しつつ人間的。1人でも成立している、らリアリズムだけどデフォルメ。デフォルメを重ねてカッコイイ。
MJの言う"1人でも成立している"というのは、八大童子ということで作られているけれど、1人だけでも成立するということ。要するに完成度が高いということかと思われる。そして、こういう人いるよねというリアリズムでありながら、デフォルメされている。それが本当にカッコイイというのはとってもよく分かる!
#日曜美術館 #運慶展 ⑧【八大童子】続き 補足:仏が目の前に現れて欲しい願望=リアリズム求める
— maru ◖ฺ|´⌣`*|◗·˳♪˚♫ (@maru_a_gogo) 2017年10月15日
【重源上人像】伝運慶作 リアル MJ:完成を見て重源上人本人はどう思うのか?
【無著・世親】30年かかった復興の集大成。MJ:衣のザックリ感ミケランジェロ的に対し顔のリアルさ
重源上人像については伝運慶ということで、確定はされていないようだけれど、とってもリアル。実際は重源上人はこの仏像を見てないのかな? たしか見てないと思うのだけど、これを見たらどう思うのだろう? 自分そのものを彫り出されている感じがするのかな?
#日曜美術館 #運慶展 ⑨MJ:慈愛?切なさ。補足:玉眼のキラキラさによるもの? MJ:良い形の頭。後ろ姿でも誰だか分かる。こめかみに血管。目の大きさ左右で違う→仏像ではない? 心の表現。ミケランジェロを超えている。心を彫刻している。
— maru ◖ฺ|´⌣`*|◗·˳♪˚♫ (@maru_a_gogo) 2017年10月15日
MJ総評:スゲー運慶!
MJは無著菩薩に慈愛と切なさを感じるそうで、それは佐々木さんによると玉眼によるキラキラさによるものなのではないか?とのこと。 それとやっぱり徹底したリアルさなのかな? でも、確かに衣はそんなに作り込んでいない。その辺りのバランス感覚もスゴイと思う。まぁでもこれは6人の息子と作ったということだから、彼らの力量の差みたいなものもあるのかもしれないけれど・・・
と、いろいろ書いてきたけど、本当にMJの総括に尽きるという感じ。早く見に行って「スゲー運慶!」を体感したい!!
日曜美術館:毎週日曜 午前9時|再放送 毎週日曜 午後8時 Eテレ
興福寺中金堂再建記念特別展 運慶:2017年9月26日~11月26日 東京国立博物館 平成館