まりっぺのお気楽読書

読書感想文と家系図のブログ。
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『第三の女』時代はビートルズ旋風の頃!

2009-10-27 01:41:53 | アガサ・クリスティ
THIRD GIRL 
1966年 アガサ・クリスティ

突然若い女性がやってきて「人を殺したかもしれない」と言いだす… 困りますね。
引き止めて通報すべきか、冗談だと思って聞き流すか。

ポアロは「なんのこっちゃ?」と思って
彼を訪ねて来た若い女性ノーマ・レスタリックを帰らせてしまったのですが
後々彼女が嘘をついていたのではないと思い直しました。
しかし彼女はすでに行方不明になっている… さあ、ポアロはどうする?

ポアロはノーマのアパートで起こった女性の転落死に注目します。
自殺か事故とされた女性の死でしたが、ポアロは見逃しませんよ!

ノーマのルームメイトのフランシスは、ノーマが麻薬や薬をやっていて
幻覚を見ることがあると言いました。

ノーマの父、大富豪のアンドリュウは娘が行方不明だというのに
決して警察に頼もうとはしないでポアロに一任しました。

事件の鍵を握ると思われていたデイヴィッドもノーマの部屋で死んでいて
その傍らにはノーマが立っていました。

この物語では、度々ポアロの小説に登場する推理作家オリヴァ夫人が活躍します。
彼女はいつも事件に関係する人たちに人脈があって、向こう見ずに活動的で
勝手な推理がたまに役立つという、相棒にはもってこいのタイプ。
オリヴァ夫人も殴られたりしてひどい目に遭うのですが
彼女がいなかったらこの事件は解決しなかったかもしれません。

クリスティの小説に登場する人物の背景に多いのが植民地帰りなのですが
確かに何十年も海外にいて戻って来た人を見分けるのは難しいですね?
写真やムービーをメールで送れるわけじゃないし
頼りになるのは昔の記憶と不鮮明な写真のみ。
そう言われればそうかもね、というあいまいな確認で終わってしまう。
… というのがヒントです。 今なら成立しないでしょうね。

ところで、この物語は1966年に書かれています。
ビートニクとかビートルズなんて言葉がでてきちゃって
初期クリスティを読み付けている者はハッとさせられます。

クリスティが小説を書き始めた1920年代は遠い昔…
あたしゃ、やっぱり初期の方が雰囲気があって好きですねぇ。

でも、いくつになってもアンテナをはって新しい風潮を吸収しようという
クリスティの知識欲には頭が下がります。

やけに現代風になっちゃってビックリ
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね



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