皆さんこんにちは。
昨日、2月24日(金)、むつ市のむつ来さまい館を会場に開催されました
国立研究開発法人海洋研究開発機構主催の『第16回海洋環境モニター報告会』に
参加させていただきました。
当報告会は、水産・漁業に関係する方々、市民の皆様を対象として、
津軽海峡における海洋環境観測の実施状況や、観測で得られる海況データを
収集・活用する取り組みを紹介し、地域漁業ニーズなどの情報活用に寄与する報告会とし開催されています。
開会挨拶
海洋研究開発機構 地球環境部門 むつ研究所
研究所長 佐々木 建一 様
「近年の津軽海峡東部の流れ場や水質の変化について」
海洋研究開発機構 地球環境部門 むつ研究所
海峡・沿岸環境変動研究グループ 研究員 金子 仁 様
水温・流速、海中の栄養分布などの観測の様子や方法の紹介。
また、急激な環境変化は生き物の分布にも影響している可能性があること、
近年、南方の暖かい水の影響が強くなってきていることなどの報告がありました。
「簡易風向風速センサ研究開発中間報告」
青森県立むつ工業高等学校 3年 機械科 NACHFOLGER(ナーハフォルガー)の皆さん
チーム名のNACHFOLGER(ナーハフォルガー)は、ドイツ語で後継者という意味。
下北唯一の工業高校であり、2年前にJAMSTECとの共同研究開発を行われています。
観測する海上の風向・風速データを加えることで、高精度の海流の予測に貢献することを目標に、
簡易風向風速センサの開発に取り組まれています。今回はその開発の中間報告を聞くことができました。
「津軽海峡東部海洋短波レーダデータサイト(MORSETS)の利用実態 ~アンケート調査結果(第一弾)~」
東海大学 海洋学部 海洋理工学科 教授 脇田 和美 様
津軽海峡東部海洋短波レーダデータサイト(MORSETS)とは、
海洋短波レーダー(HFR)で得られる海表面流向流速(流況情報)が確認できるWEBサイト。
直近48時間30分毎の流況分布図が発信されています。
今回はアンケート調査結果をもとに利用実態と今後の展望等が報告されました。
「キアンコウの持続的な利用に関する研究」
北海道大学大学院水産科学院 准教授 中屋 光裕 様
大学院生 石川 智也 様
キアンコウの生態について、卵や子どもの頃の生態が特異であり、不明な点が多いことから、
孵化後どのような生活をしているのか、野外調査と飼育調査の状況が報告されました。
キアンコウの卵は、ゼラチン質でシート状の卵塊で、細長く、海中をひらひら舞うようなので、
通称「卵帯」と呼ばれています。
1つの卵帯で5m位の大きさがあり、だいたい100万個前後の卵を保持しているようです。
閉会挨拶
海洋研究開発機構 地球環境部門 部門長 増田 周平 様
今回、4題の貴重なお話を聞くことが出来、海洋環境に対する取り組みや現状を知ることができました。
この度は誠に有難うございました。
今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。
by マリエント