Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

イタリア料理教室【基本中級編・3月】

2016-03-14 23:19:58 | イタリア料理
今夜は夫に娘の世話をお願いして、イタリア料理教室へ行かせてもらいました

今日は初めてのレッスンを受けるという生徒さんがいらっしゃっていましたが、
とっても楽しい方で初めてとは思えないほど和やかにレッスンが進みました


まずは時間のかかる前菜から作っていきますね。前菜は「Baccala mantecato」。
北イタリアにあるヴェネト州の郷土料理で、干し鱈を使った一品です

イタリアでは昔からあまりお魚の処理が上手ではないためか港町以外ではあまり
お魚料理のバリエーションがなく、海から遠い街などでは干し鱈を使うお料理が
多いようです


下準備として、干し鱈をたっぷりの水に一日(24時間)漬けて戻しておきます。
途中で一度は水を変えるのがポイント。タラというと独特の臭みが特徴ですが、
干し鱈は燻製のような干物のような、とても良い香りがしますよ

イタリアで使われる干し鱈は2種類あり、塩漬けして干したもの(バッカラ)と、
塩を使わず丸干ししたもの(ストッカフィッソ)がありますが、塩漬けが主流。
今日使っているのも塩漬け干し鱈です。


一緒に添えるのはポレンタと呼ばれるトウモロコシの粉を練ったもの。もともと
とうもろこしは家畜用のエサとして生産されていて食用ではなかったのですが、
小麦の生産に適さない北イタリアなどでは貧しい農民の主食とされてきました

ヴェネト州には広大なとうもろこし畑があるため、そのポレンタを使った料理も
色々あるそうですよ。ポレンタには白と黄色があり、こだわる人はお肉に黄色、
魚には白と使い分けるとか


鍋に水・塩・オリーブオイルを入れて沸騰させてたら、泡だて器でかき混ぜつつ
ポレンタを雨を降らせるようにサラサラと少しずつ入れていき、時々練り混ぜて
弱火で30分ほど煮ます。


煮るにつれてもったりしてきますので、出来上がったものをバットに流し入れて
冷蔵庫で冷やし固めます。



戻した干し鱈は皮や小骨を取り除いてほぐし、鍋に牛乳・潰したニンニク・水と
一緒に入れて火にかけ、沸騰したら弱火にして30分ほど煮込みます。




柔らかくなったらザルにあげて水気を切って、ミキサーにかけて細かくします。
オリーブオイルを少しずつ加えてペースト状にして、硬いようであれば茹で汁を
加えて柔らかくし、塩コショウで味を整えます。



冷やし固めたポレンタをカットして、オイルを敷いたグリルパンで両面に綺麗に
焼き色が付くように焼いたら、その上に鱈のペーストを乗せれば完成です


続いてメインを作っていきますね。メインは「Pollo con salsa di marsala」。
シチリアの特産品でもあるマルサラ酒を使った、イタリア全土で食べられている
家庭料理の定番です

実はこのお料理がアメリカに渡って大人気を博し、今では「チキンマルサラ」と
言われてアメリカ料理のようになっているとか。アメリカではマッシュルームを
たっぷりと入れるのが特徴のようです



鳥むね肉は軽く叩いて少しだけ薄くしておき、両面に塩コショウをして小麦粉を
まぶしておきます。フライパンにバターを溶かして、潰したニンニク・セージを
入れて熱し、香りがたったら皮目を下にして鶏肉を焼きます。


きつね色になったら裏返してさらに焼いてそこにマルサラ酒・赤ワインを入れて
アルコールを飛ばし、半分浸るくらいまで水を加えて煮詰めます。ソースに軽く
とろみがついてきたらしっかり絡ませ、塩コショウで味を整えれば完成


最後にパスタを作ります。今日のパスタは「Rigatoni ai quattoro formaggi」。
クアトロ・フォルマッジとは4種のチーズのことで、ピザのトッピングであったり
リゾットやパスタソースとして色々なメニューになっていますね

ゴルゴンゾーラとパルミジャーノの2種類は定番ですが、残りの2種類はお好みの
チーズで良いのだそうで、モツァレラやリコッタやペコリーノなどなんでもOK


今日はゴルゴンゾーラとパルミジャーノに加えて、ヴァッレ・ダオスタ州の名産
ウォッシュタイプのフォンティーナチーズと、ロンバルディア地方の名産である
セミハードタイプのタレッジョチーズを用意してくださいました


パスタはショートパスタでもロングパスタでも良いのですが、濃厚なソースにも
よく合うリガトーニで今日は作ります。



フライパンに生クリームをとスライスしたチーズ3種類(パルミジャーノ以外)を
入れて火にかけ、チーズが溶けたらブランデーとコショウを加えます。パスタが
茹で上がったら加え、パルミジャーノチーズを入れて乳化させて、みじん切りの
イタリアンパセリを加えて、塩コショウで味を整えれば完成です

本当に濃厚なソースなので、お好みでレモンを少しいれてさっぱりさせても


前菜はバッカラマンテカート。牛乳で干し鱈を煮ているからかペーストにとても
甘みがあって美味しくて、びっくりしてしまいました。グリルをしたポレンタも
ふわっとした食感でとても良く合っています


パスタは4種のチーズソースのリガトーニ。と~っても濃厚なチーズのソースが
本当に美味しくて、簡単に出来るのに誰にでも喜んでもらえそうな一皿でした。
色々なチーズの組み合わせで楽しんでみたいです


メインは鶏肉のマルサラバターソース。今までこちらのお教室で習うメニューは
鶏肉には白ワイン系のソースを合わせることが多かったので、珍しい組み合わせ
でしたがとっても美味しかったです

毎回楽しいレッスンで美味しいお料理を頂ける、私のリフレッシュタイムです