Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

「終戦70年ドキュメンタリー・私たちに戦争を教えてください」

2015-09-16 23:37:56 | 日記
8月15日の終戦記念日に合わせてフジテレビ系列のテレビ局で放送されていた番組
「終戦70年ドキュメンタリー・私たちに戦争を教えてください」という番組を、
お茶のお師匠さんに教えていただいて、録画されたものを先日拝見しました


(画像はテレビ局HPからお借りしました)

何人かの人気若手女優・俳優さんたちが戦争を体験した人たちに、当時のお話を
伺いながら戦争の怖さを忘れないために受け経いでいくというもの。

全体は3時間以上にも及ぶ長編番組だったのですが、私はその中からひとつだけ、
裏千家茶道15代お家元・千玄室氏(鵬雲斎大宗匠))が出演された部分の20分を
拝見しました。

福士蒼汰さんが聞き手となり神風特攻隊の生存者である大宗匠にお話しを伺うの
ですが、途中でお二人ともこらえきれず涙を流す場面も

裏千家流茶道の前お家元という、私からすれば雲の上のような存在の方ですが、
戦時中の日本ではそんなことは関係なく大宗匠の所属されていた部隊では全員が
特攻隊に命じられたのだそうです

大宗匠は特攻が近づいたある日、仲間たちにお茶を点ててふるまったのだとか。
大宗匠のお茶を飲みながら自分達は死ぬのだと覚悟した特攻隊員は、それぞれに
故郷の方を向いて「お母さん」と叫んだのだそうです。最後にもうー度、愛する
母親に会って頭を撫でて欲しかったのだと。

「死ぬことがわかっていても、どうしても生きたい」。お国のためにとその命を
散らしていった特攻隊員たちの誰もが、心の底ではそう思っていたのでしょう。

特攻隊の仲間であったある男性と「生きて帰ったら、千家の茶室でお茶を点てて
飲ませる」という約束をされていた大宗匠ですが、残念ながらその男性は数日後
特攻に出て帰らぬ人となりました。

大宗匠はその男性と約東をした時の言葉が70年経った今も耳の奥に残ったまま。
戦後家元を経いだ大宗匠は、世界を飛び回り、茶の湯を通じて世界平和を訴える
活動を精力的にこなされてきました。

その活動の根底にある体験・お気持ちのー部を垣間見ることのできた番組です