今日・8月21日。 聖ピオ十世教皇記念日ミサです。
①入祭唱。
『主は彼と平和の契約を結んで民の頭とし、永遠の大祭司の職を継ぐ者となさった。』
シラ書 45章24節
彼ってどなた? 『永遠の大祭司の職を継ぐ者とされた者』 はどなた?
②集会祈願。 ピオ十世の登場です。
『信じる者の力である神よ、
まことの信仰を擁護し、すべてをキリストのうちに集めるために、
あなたは 『聖ピオ十世』 に、信仰の英知と、使徒ととしての勇気を豊かにお与えになりました。』
『永遠の大祭司の職を継ぐ者とされた者』とされたピオ十世です。
祈願。
『わたしたちが聖人の教えと模範に従い、永遠の報いを受けることができますように。』
1835年。 誕生。
北イタリア・ベネチア地方の小村リエーゼで、郵便局員の父の8入兄弟の長男として誕生。
本名ジュゼッペ・サル:Giuseppe SARTO
そして。
ジュゼッペ・サル青年は・・・
カステルフランコ・ヴェネト中学校で4年間の主席。 パドアの神学校の特待生。次は、トレビィゾ大神学校で学びました。
1858年。23歳。 司祭叙階。 1884年。50歳。 マントバの司教に任命されました。
1894年。59歳。 ヴェネツィア大司教、及び 枢機卿に任命される。
新司教に任命された時・・・
『キリストにおいてすべてを刷新する』 とのモットーを決めました。
司教選任後も・・・
貧しい生活を送りながら、貧しい人の心に沿った生活を送り、素直で剛毅な精神をもって、
信者のキリスト教的な生活を育て、
当時生じた誤謬に対しては、勇敢に戦うことによって、自分の『モットー』を実行しました。
感想。
顔は心を表すと言われたりしますよね。ジュゼッペ・サル氏の顔の変わりようを見て納得します。
1903年。68歳。
マントバの司教、さらにベネチアの大司教を歴任した後、教皇に選任される。
1914年。教皇就任後10年目。 教皇の各国との和平回復の努力にもかかわらず、第一次世界大戦の勃発、
8月20日。79歳。 自分の治世に歴史上かつてなかった大戦争の勃発したことで、心痛のあまり病の床につき間もなく逝去。
1954年。死後30年後。 その聖徳ゆえに、ピオ12世教皇により列聖される。
教皇として・・・
教皇庁の改革。教会法の編纂。司祭育成の改革。
宗教教育・聖歌・聖務日課(教会の祈り)の改革。信徒のための公教要理も発行 しました。
農家の郵便局員の息子として生まれたジュゼッペ・サル氏。
誰が彼の誕生の時に、後に聖人に列福されることを予想したでしょう?
ジュゼッペ・サル氏の聖徳の故ではありますが、
『人の生涯の不思議』 を感じます。
人の一生は、人知の及ぶところではない。神の領分です。人の生涯の不思議。
今日も実感します。
③第二朗読。 ルツの登場です。
ルツの人生も、聖ピオ十世と同様に、本人の知り及ぶところではなかった不思議な人生です。
『ルツは(姑のナオミに)言った。
「あなたを見捨て、あなたに背を向けて帰れなどと、そんなひどいことを強いないでください。
わたしは、あなたの行かれる所に行き、お泊りになる所に泊ります。
あなたの民はわたしの民、あなたの神はわたしの神。」
ルツの決意が固いのを見て、ナオミはルツを説き伏せることをやめた。
二人は旅を続け、ついにベツレヘムに着いた。
ナオミはこうして、モアブ生まれの嫁ルツを連れてモアブの野を去り、帰ってきた。
二人がベツレヘムに着いたのは、大麦の刈り入れの始まるころであった。』
ルツ記 1章16-22節
素直に・・・
亡き夫の母を守りたい! 亡き夫の母に従うことこそわたしの務め!
と。 義母に従う、けなげなルツです。
続けて。
④アレルヤ唱
『アレルヤ、アレルヤ。
主よ、あなたの道をわたしに示し、あなたに従う道を教えてください。 アレルヤ、アレルヤ。』
詩篇 25章4節
後に司教となるジュゼッペ・サル青年も、若き寡婦・ルツも、祈り続けました。
『あなたに従う道を教えてください!』 と。
祈りのうちに・・・・
今の自分の場所で最善を尽くす二人に、 神は『道』を示しました。
ルツの道は、偶然に示されました。
『ルツは(義母)ナオミに言った。
「畑に行ってみます。だれか厚意を示してくださる方の後ろで、落ち葉を拾わせてもらいます。」
ナオミは、「わたしの娘よ、行っておいで。」と言った。
ルツは出かけて行き、刈り入れをする農夫たちの後について畑で落ち葉を拾ったが、
そこはたまたま ボアズが所有する畑であった。』
ちなみに・・・ミレーの『落穂拾い』の絵は、この聖書のシーンです。
『(そこへ畑の所有者の)ボアズがベツレヘムからやって来て、
農夫を監督している召使の一人に聞いた。
「この若い女は誰の娘か」 』 ルツ記 2章1-10節
『Ruth_im_Feld_des_Boaz : 畑の管理者からルツについての説明を受けるボアズ 』
「Julius Schnorr von Carolsfeld」作品。
『ボアズはルツに言った。
「主人が亡くなった後も、しゅうとめにつくしたこと、
両親と生まれ故郷を捨てて、全く見も知らぬ国に来たことも、何もかも伝え聞いている。
どうか、主があなたの行いに豊かに報いてくださるように。
主がその御翼のもとに逃れてきたあなたに十分に報いてくださるように。」』
ルツ記 2章11節
かくして・・・
ルツは、アブラハムから11代目のボアズと結婚!
ルツとボアズから・・・オベドが生まれました。
オベドは、エッサイを生み・・・エッサイはイスラエル国建設の王・ダビデ王を生みました。
マタイ福音書 1章5節
ルツは、イスラエル国建設の王ダビデの曾祖母、ひいばあちゃんになったのです!
ルツは、『永遠の大祭司・キリスト』の祖先になりました!
ルツは、アブラハムからキリストへつながる『キリストの系図』の一員になったのです。
ここでも 『人の生涯の不思議』 を感じます。
人の一生は、人知の及ぶところではない。神の領分です。人の生涯の不思議。
と。又もや実感します。
最後に。
⑤福音朗読。 孫の登場です。
『イエスは言われた。
「『心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。』
これがもっとも重要な第一の掟である。
第二もこれと同じように重要である。
『隣人を自分のように愛しなさい。』』 マタイ福音書 22章37-39節
ゲントの『聖バーブ大聖堂』の中に すばらしい音楽が響きます・・・
『ハープ奏者・Mark氏のハープの音色』
すると・・・
突然。
Mark氏が聞き入る孫に話しかけた。 「どこから来たの? いかが? 演奏してみない?」
「足でこちらを調節して・・・」 「心のおもむくままに指を動かしてね」
身も・・・ 心も・・・ 演奏も・・・ 将来も・・・ 神に任せて。
孫のやさしい音が・・・ 大聖堂に響き渡りました 写真はママのFacebookより
孫の将来も、今の日々を忠実に送りながら、神に任せましょう!
人の一生は、人知の及ぶところではない。神の領分です。人の生涯の不思議。
神である主を愛するとは・・・
神に感謝し大切にすること。 それは 神がお造りになった人間をも大切にすること。
互いに認め合い、助け合い、尊重し合うことが神のお望みです。
まず、わたしから声をかけ、微笑み、手を差し伸べましょう! Mark氏のように!
その時、小さな神の国が芽生えるでしょう!!
以上。
今日の典礼を読み、Mark氏の愛深い行いを思い出し・・・今日も幸せな一日でした。 感謝!感謝!
皆様!
ご訪問に感謝申し上げます。 お元気ですか? 素敵な週末をお過ごしください!