marcoの手帖

永遠の命への脱出と前進〔与えられた人生の宿題〕

世界のベストセラーを読む(86回目)

2016-08-09 09:35:31 | 日記
◆世界のベストセラー聖書を読む◆
これをお読みになる前に前の回の最後の方のお断りをお読みください。どうしても12節から13節以降へは他の福音書を比較読みたくなるのですね。でも、極力我慢して・・・。
◆さて、第12章3節、イエスに甦らされたラザロとマルタの姉妹マリアがイエスに香油を塗る場面です。他の共観福音書には、名前がきちんと書かれていないのね。マタイ(26:7)やマルコ(14:3)は「ひとりの女」、ルカさんなどは「罪の女」と書いてます(7:37)→ですから、同じマリアではなくて、その手の解説書などには何度か女性に同様な葬りの備えの香油注ぎがあったということになっている訳です。ちょっと無理っぽいけど、というのは高価で純粋なナルドの香油一斤とヨハネ伝では書いてますから、もし同じ香油であれば誰彼、できないでしょうと思う訳。僕などは、きっと男まさりで商売などやって、ばりばり稼いでいた女性ではないか(そういう意味で嫉妬の意味も込めてルカさんは「罪の女」としたのか、あるいはその商売が客商売であまり他から見て風紀的に良くないと思われていた商売だったのか。・・・とすれば、ピュアなイメージのマリアさんとは全く逆)などと思ってしまうわけです。けれども、それに遡る第11章2節で、香油を注いだのはラザロの姉妹マリアであったとヨハネさんは読者に先読みさせている訳です。
◆で、時間的に見てみましょう。(11:2)ラザロの死の知らせに対し、ヨハネは香油を塗ったマリヤ、その姉マルタが姉妹であったと書いてます。そして、イエスがラザロを死からの甦らせる記事があり、第12章3節までに、マリヤの具体的な香油注ぎの記事が書かれてますね。本来、(11:2)は要らない節・・・!とは言いませんが、ヨハネの先読みが書かれた一節に当たるわけだ。この一節は第12章の7節当たりまでを総括したヨハネさんの思い入れの説明。
◆僕は、何を言いたいのか・・・。日記の開始当初にヨハネ伝のヨハネさんは、12弟子の中では最も長生きをした人(黙示録も書いた人ではないかと言われてます)と書きました。つまり、他の共観福音書(マタイ、マルコ、ルカ)と少し異なるのは、ヨハネ福音書はイエスが無くなってから半世紀も経た後に書かれたものだということ。従って、ヨハネさんが属していた群れの中で読まれたものであること、その中で時に追加や改訂、差し入れなどがあって編集されたであろうこの内容には、既にイエスが昇天され聖霊なるものを送られたヨハネが加わる群れの中での検証が行われていたことの確信が描かれているということなのね。・・・つづくΩ

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