marcoの手帖

永遠の命への脱出と前進〔与えられた人生の宿題〕

世界のベストセラーを読む(607回) 日産の新社長が決まり改めて考えさせられたこと(その2)

2019-12-04 08:23:54 | 日記

「組織とは何か、責任とは何か」と時折 考えてきたことがあって、詰まるところ、人とは何か、その集合体、国家、生産組織の在り方など、もろもろその歴史などもなにか 法則があるように感じられてきたことなのであった。

◆この事件が発覚した時にゴーンさんの書いた「ルネッサンス」という本とともに引っ張り込んでいた本というのは、これも僕の書棚にあったとても古い本となったが(これは松戸の駅前のRYOUBUNDO書店で買った1985年第4版 講談社・・・34年も前)トヨタ自動車の生産の仕組み作りであった「トヨタシステム」という本だった。これも又、Just in Time という、さらに在庫まで兎に角、減らしましょう。必要な時に、必要なものをつくる、途中の滞留品はいっさい持たないという仕組みをつくり数式化までしていたのはえらく関心したものだった。

◆少し、部品をすぐに納められるようにしておく外段取りと言われる下請け外注会社は大変だろうなとは思ったけれど。さらにTime is Money なのだった。学生時代、会社見学で東芝のコンベアーの製造の流れ作業を見たが、それが製品を個別に完成していく「屋台方式」に変わっていったのは、それなりの理由があった訳で、長いコンベアーに載っかている部品自体もお金になる前の(途中だからお金にまだなっていない)滞留品と見なす訳である。詰まるところ、収益になるのは完成品のみなのであって、長いベルトに乗っかている半完成品はいらない。供給部品は外注や人件費の安い海外に作らせればいいのであって・・・。

◆そこうしている内に海外の方がノウハウ積んで時前で造り始めると品質に大差ないとなってくると、完成品の安さでは逆に海外に負けてしまったとう訳なのであった。軒下借りて母屋が乗っ取られる状態になったわけである。この機に及んで中国は猛烈にわが手に入れようともくろんだのであって(むろん輸入元の安全にかかわるような正しくないこともなされている)それが今の米中貿易戦争につながっているのである。(ちなみにこのNのPCも中国のL●n●v●が大株主であるのは知られたとおり)。仕様がつまり、製品のもろもろレシピが相手にの手に渡ると終わりである。そこまで出さなくともという材料仕様までを求める会社があったが、案の定、その会社ではその製品ジャンルは現在作っていない。QRコードはデンソウさんだし、有機パネルも今は当たり前となっているタッチ式ipodの画面表示操作ノウハウだってもとは日本の技術、無論、携帯電話や古くはテレビもねぇ。探せばもっとある、日本の技術は優秀なのである。

◆ところがこの本は、英訳までされて米国Big3(フォード、クライスラー、ゼネラルモタース)などという自動車会社は、読んでいたはずなのに、遠い昔、中学の時、米国5大湖のデトロイトは、自動車産業のメッカと習ったけれど、気づけばデトロイトの町自体が破産してしまって見る影もなくなっていたのだった。ストリートファイター等という昔のゲームはトヨタのクラウンをぶっ壊す場面もよく見られたものだった。しかし、どうしてなのだ。。。やはり、民族の質というものに還元されていくのかなぁ。そこで彼らは、製造システムを見ていく監査システムを考え出して、自分達の土台をまずなんとかしないといけないのにその監査の仕組みを売り始めていったという訳なのであった。その土台は日本で現場から実はそのノウハウが創られたものなのである。当時騒がれた品質におけるGEの6Σとか,QS9000、ISOなどなどネットで検索もできる。まじめにやっているのは日本くらいではないだろうか。将来AIがはやり、ERP(企業の資源<人、モノ、カネ>)の計画がPCで管理されていくようになればほとんどの管理者まで不要になっていくことだろう。

◆しかし、時前でシステムを現場から積み重ねてきたトヨタは、欧米のシステム監査の仕組みはとうにあたり前のように卒業していたのであった。その、走りとなってまとめたのが、英訳ともなったこの本なのである。・・・ 日本語への序文にこうある。・アメリカで出版され日経・経済図書文化賞受賞・論文発表と同時に電話と講演依頼が殺到・トヨタグループへの取材は数十回に及んだ・世界中の実務者・研究者たちが熟読し参考にし応用している・・・この本を著したのは当時、筑波大学教授であった門田安弘という方である。この時ご存命だったその生産システムを作ったトヨタの大野耐一という方の名前を世界中で知らない人はいない。

◆当時はアメリカにも「フォードシステム」や悪名高い「テーラーシステム」などがあったが、それに対抗したものと書かれている。それなのに、それなのにだ、あぁ、あのデトロイトは何故、廃墟になったのだろうと。自前のノウハウから、誰でも採用の普遍性へ解放、しかし、結局、最終そこに係わる現場からこつこつノウハウを積み上げていく「人」に係わるのだ。気質、民族的気質というようなものが。ここにやはり、古来からの民族の宗教性に係わってくるように思われてくるのである。

「おてんとうさんがみているよ。」・・・誰もが帰っていくところからの声である。日本の国には奴隷制度というものがなかったことが基にあるのかもしれないと、この日本の国の土台を作ってきた本当の古代の人々の宗教性、その歴史に思いをしばし馳せるのであった。・・・



最新の画像もっと見る

コメントを投稿