marcoの手帖

永遠の命への脱出と前進〔与えられた人生の宿題〕

世界のベストセラーを読む(580回)<No.12>親愛なるJへ(その5)香港経由、深圳、東莞出張の思い出 

2019-08-07 06:20:16 | 日記

親愛なるJへ  東莞というところは、香港経由で深圳から、すこし奥まったところにあり、日本企業も多数進出しているところ。

 東莞工場で、僕らの現場通訳になってくれた女性は、特別な女性らし流暢ではないが日本が出来て北朝鮮から来たと話してくれた。思いのほか全然、カチカチという印象はない。脱北者かと思ったけれど、出稼ぎなのだろうと考え思うことにした。詳しく話すことは失礼かと思いながらも、この地方の政府機関のお偉いさんとの話の繋がりで来たようだったから、おそらく後者なのだろう。昼休みは向かいの事務所に戻り、奥まった厨房兼ねた部屋で総務の日本人女性が作ってくれた昼ご飯を食べる。日本人向の仕出弁当もあるようだが、経費節減か、そもそも僕は先方にとって直接の客ではないのだから・・・。その社員食堂はあるようで少しだけ見たのだが詳しく書かない、ちょっと非衛生的に見えたので。滞在したのは1週間ほどだったが昼休みになって静かになった工場の部屋で時折、窓から見える山側の景色を眺めた。曲がりくねった川が見られ遠くの山の頂上に仏塔のようなものが見える。ここから見えるとすればかなりの大きさなのか。北朝鮮からの女性に聞くとやはり仏塔だった。僕は手帖を持ち歩いたのでその風景を絵に描いたが、その手帖がどこに紛れたか見当たらないのが残念。探し出したら掲載しようと思う。

◆日本語ができると言えば、その他、日本人女性が総務にいてホテルの世話などしてくれた。中国に興味があり、中国語などを学びに来てそのまま居住いて日本からの企業募集にトラバーユしたのがここだったと話してくれた。無論、独身。中国の作業員の食堂はあるが、日本人は特別に日本からの食材の調味料などの調達品(値段は高いようだが殆ど手に入る)で作られたものを食べていて、その仕事や時折厨房で昼食を作るなどと話してくれた。日本人といっても、僕が見た限りは、その女性と任されている日本人の小柄な総経理、そして日本と行き来する社長くらいであったと思う。その他は向こうの方、にこやかに話す先方の総経理補佐の方も多少日本語が出来る。ホテルを案内しロビーで話をしてくれたその女性事務員は、貯金をして”足つぼ”の店を開きたいとの夢があるとのことだった。これは何かと言えば、当時は。今もかも知れないが空港の待合ロビーまでの間に多くのDuty free(ここで購入すれば関税がかからない)のお店が並ぶ中で、足の裏の絵を大きく掲げたお店があって、つまり足のツボのマッサージのお店が見られる、それである。木でできた小さなすりこぎ棒のようなもので足のツボを押さえるのだが、これが又、とてつもなく痛い。・・・といっても僕は日本に来てその体験を一度しただけだけど。そのホテルの朝食バイキングで初めて豆腐の漬物というものを食べた、しかも2回ほど訪れたそのホテルのバイキングメニューは2年前と同じでバックに流れている音楽も同じだった。アジア人受けの情緒性のあるいつもの感じのメローディー

◇間に入った商社の若い方は、いろいろそちらの経験も積まれて夜遊びの方も危なっかしいところまで周知されていて・・・詳しくは書かないが、向こうで仕事として現地の人々とコネクションつけるには、例えで言えば、合理性も衛生も、ましてや清く正しくとはほど遠い 有機的な繋がりが必要だということ。大陸側の日本からの仕事人には、娯楽で必ずといっていいほど招待される場所がある。大陸(フィリピン、ベトナムでも)海側の殆どの都市にあるカラオケである。これは、一時、週刊誌でも叩かれたことがあったようなあの内容である(今の若い方は知らないだろうけれど)。

◆そんな内容を書くときりがないので話を進めよう。先のF社のことやその他の企業もそうだが、携わった事業内容は詳しく書かない。ただ、その完成品はこれを読んだ方もHPとして知られているPCメーカーで完成し納入される品はプリンターである。物はかなり安く作って安価で世界に販売し、高い消耗品でもうけ続けようという手法の消費者大国アメリカ的発想、というより中国で生産されている海外品は殆どその主旨で工場移転してきている訳だが、消費者側でも「安くて使えればそれでいいじゃん」なのだが、抜けているのは、購入後の使用環境の中での経時変化の耐久性。中国製だから▼年間使えればいい方じゃないか、と考えるのも産業廃棄物が増え少し悲しい気がするなぁ。・・・ 続く