気ままに

大船での気ままな生活日誌

菅原道真の命日に能”雷電”を見る

2018-02-27 09:24:33 | Weblog

おはようございます。

2月25日の午後、ふらりと逗子図書館に出掛けた。すると、図書館に隣接するなぎさホールで3時から能狂言公演があるという。久し振りにお能もいいなと思い、受付に尋ねると、当日券がわずか残っているという。しめしめとチケットを購入し、会場に入った。

椅子に座り、プログラムを見て、おどろいた。お能の演目は”雷電”で、菅原道真が命日に雷神となって内裏に襲い掛かるという筋だが、なんと道真の命日は2月25日なのだ。まさにその日に、”雷電”を観劇するということになる。なんという幸運だろうと、ぼくはそれだけで、舞い上がってしまった。

この演目は、次の史実がもとになっている。道真が藤原時平の讒言により大宰府に左遷され、当地で亡くなるのだが(903年2月25日)、その後、左遷した首謀者が次々と死に、また紫宸殿に雷が落ち、多くの公家たちが惨死した。道真の怨霊を恐れた朝廷は987年一条天皇より北野天満宮の称号が贈られた。

舞台の前段では、道真の霊が師であった比叡山の僧、法性坊の前に現れ、自分は冤罪で左遷され死に至ったので、雷となって内裏に怨みをはらそうと思う、と言う。そして、内裏から召されるであろうが、決して参内しないようにと、願う。法性坊は”でも三度勅使が来たら断れない”と答える。それを聞いた道真の霊は怒り、供物のざくろを噛み砕き、寺の戸に吐きかけると、扉は燃えあがった。法性坊が酒水の印を結び、消し止めると、道真の霊は走り去る。後段は、御所で雷となった道真の霊がダイナミックに荒れ狂う。そして、法性坊の法力と対決する。最後は帝から”天満大自在天”の称号を賜り、心を和らげ、黒雲に乗り立ち去ってゆく。

前シテの道真の霊、後シテの道真の雷神を柴田稔、ワキの法性坊を福王和幸が演じる。

加えて、仕舞と狂言も楽しませてもらった。

仕舞:野宮 出演 観世銕之亟
狂言:雷 出演 シテの藪医者に野村万蔵、アドの雷に能村晶人 

ちょうど去年の今頃、訪ねた北野天満宮の梅を思い出した。そのとき道真公の霊は穏やかだった。

一昨年は、雪の梅見だった。

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!

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