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リトル・トーキョーでの「ゴジラ」上映イベント

2014年05月21日 | 新着情報
今月初め、ロサンゼルスにあるアメリカ最大の日本人街である「リトル・トーキョー」の
Japanese American Cultural & Community Center」で行われたゴジラ上映イベント内にて、
ミニチュアを使った特撮のデモンストレーションを行いました。
この企画は、大阪日本橋、秋葉原などに店舗を構えるホビーショップ 『ジャングル』の
ロサンゼルス支店が主催となり、マーブリングとタッグを組むことで実現したものです。

リトル・トーキョーは130年程前にロサンゼルスに誕生し、
治安の良さや日本文化への関心の高さから、現地でも現在注目を集めているスポットです。
つい先日もNHKニュースで取り上げられ、今後もますます活性化を目指しています。
今回のイベントもその活動の一部を担っています。
"誕生から130年 変わるリトル・トーキョー"(NHK総合ニュース記事より)


<マーブリングによる、特撮実演イベントの企画>

今回のイベントは、5月16日の『GODZILLA』(監督:ギャレス・エドワーズ)の全米公開にあたり、
1989年の『ゴジラvsビオランテ』(特技監督:川北紘一)の上映がメインとなっていました。
そこでマーブリングは、上映作品を観覧に来たお客さんがそのプログラムの中で、
ミニチュア特撮を楽しむことのできるイベントを行ってはどうかということで、
主催であるジャングルへ企画を提案しました。

ゴジラ作品の上映に合わせて行われる今回の企画においてアイデアの軸となったのが、
平成ゴジラシリーズを手掛けた川北紘一特技監督をお招きし、
それらの作品のミニチュアを手掛けてきたマーブリングの代表岩崎と共に
お客さんの前で特撮技法の実演を行う
」というものでした。

その中で行なわれた特撮実演プログラムには
「ハイスピード撮影による石膏ビルの壊し」「強遠近法を使ったミニチュア撮影の解説」という、
特撮作品には欠かせない技法となるこの2つを行うこととなりました。
ゴジラvsビオランテ』の上映にあたり、それらの技法が使用されている
作中のシーンをお客さんにご覧頂きながら、川北監督と代表岩崎による解説を行い、
技法に対する理解を深めてもらいます。
物語中盤、ゴジラが夜の大阪の街に上陸するシーンでは、
ハイスピードによる石膏ビルの壊し、強遠近法によるミニチュア街の撮影がふんだんに用いられており、
その中のいくつかのシーンをピックアップしながら解説していきます。


<ジャングルの通訳の方と共に、川北紘一特技監督、代表岩崎が登壇。>


<特撮技法の実演>

作品内での実例を見ながら技法に対する理解が少し深まったところで、いよいよミニチュア特撮の実演です。

まずは「ハイスピード撮影による石膏ビルの壊し」。
この技法は特撮において最も使われる手法で、スーパースローモーションにより
怪獣の動きやビルが壊れる様子を撮影し、巨大感を演出します。

今回の実演では、あらかじめこちらで用意しておいた壊し用の石膏ビルをステージにセットし、
壊れた時に舞う粉じんや破片などをカメラアングルに映らないようビルに仕込んでいくなど、
日本の特撮作品の現場で行われていることをそのまま簡易的に再現していきます。

<着色した小型の石膏ビル。壁の厚さは4mm程。>

そして会場の中からお客さんを一人選び、上から石を落とすことで石膏ビルを破壊してもらいます。
今回お客さんの中から選ばれたのは7歳のお子さんで、川北監督の指導のもと、
アングルに合わせて石を落とす位置などを決めていきました。


そしてハイスピードカメラがまわっていざ本番!一発勝負です。
川北監督の「アクション!」の掛け声と共に石が落とされました。
見事粉々に砕けた石膏ビルをステージ前方の大きなスクリーンでみなさんで鑑賞します。
 
<会場から選ばれた少年。監督の指導のもと、石を落として石膏ビルを破壊!>

「Oh~!」という歓声と共に拍手を頂きました!
目の前で破壊されたミニチュアビルを、すぐにその場でハイスピード映像として観るという珍しい経験に、
みなさん興奮されたようです。


続いて「強遠近法を使ったミニチュア撮影の解説」。
こちらは手前にスケールの大きなビル、奥にはスケールの小さいビルを配置し、
道路にパースを付けてセットすることで、狭い範囲で強制的に遠近法を付けていくという技法です。

こちらは代表の岩崎の解説のもと、実際にその場でミニチュアセットを組んでいきます。
まずは技法を使っていない通常のセットを組み、
それをカメラで写しながらリアルタイムで強遠近法仕様のセットへと組み替えていきます。
そしてそのミニチュアセットのBeforeとAfterを比較すると、同じ面積とアングルで組んだセットのはずが、
遠近法の効果により奥行きが演出されています。
シンプルな視覚トリックによる技法ですが、ミニチュアやゴジラのフィギュアを使って説明することで、
みなさんに楽しみながら伝えることができたようです。
 
<お客さんの目の前でミニチュアセットを組み、強遠近法のセットへと飾り替えていく。>


<国境を越えても伝わる魅力>

以前、東京都現代美術館でも「館長 庵野秀明 特撮博物館」の特別イベントとして
日本テレビとマーブリングが主催となり『ミニチュア特撮課外講座』という特撮の実演講座を行いました。
普段目にしている映像の技法を、その場でリアルタイムで種明かしをしながら観ていくという要素に
みなさん魅力的に感じてくださったようで、大変ご盛況頂きました。
壊した後の石膏ビルの破片に見入っていたり、ミニチュアと一緒に写真撮影したりなど、
ミニチュアという造形物に興味を抱いてくださいました。

その感覚は国が違っても、
造形物+映像」によって人々が楽しむことのできる共通の感覚なのだと
改めて気づかされました。


広報 井上
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