人生、消去法
世捨て人のつぶやき




「finalventの日記」と同じく、「極東ブログ」も日課のごとく読む。
昨日は「finalventの日記の日記」なんていうふざけタイトルでエントリしたが
まさか、連続でこんなアホなタイトルとは、我ながらトホホ・・・かな、いや、どうだろう。

いささか度が過ぎるかもしれないが
琴線に触れるエントリだったのだから仕方がない。
finalventさん、ごめんなさい。
(文体も似てくる。なんだかな、です)

さて、その内容だが『アルジャーノンに花束を』だ。
氷室京介だね。いや、ちがう(爆)。
こんな思い出が出てくるということは
私が中学くらいの頃にまでさかのぼる話である。
(ちなみに言い訳に聞こえるかもしれないが、私はBo?wy世代ではない)

しかし、実際に読んだのは大学に入ってから。
それも後半になってからではなかったか。

私は単純に感動した。
映画『レナードの朝』を見た時のように。
「人間て、捨てたもんじゃないよな」的な感動だった。
で、
今回読めたのは、頓挫地点を越えて、私なりにこの物語の主題がわかったからだ。「私なりに」という大きな限定を謙遜の意味でつけておくのだが、この物語は母子の物語なのである。

という氏の言葉に、自分が読んだ時の記憶がうまく想起されず、「ん?」となった。

正直あらすじすらよく思い出せないありさまであり、かなり躊躇したというのが正直なところ。
しかし、読み進めてみて、なんというか、やられたというか、やめときゃよかったというか、こんな一節に出くわすことになった。
チャーリーが、老いて他人のような父母と再会するシーンは、なんというのか、人間五十年も生きていると、いろいろじんわりくる。ぶっ殺したいほど憎んでいた肉親もこんなに弱い人間にすぎなかったのかと知ることは、つらい。

まだ、あらすじは思い出せない。
薬が切れて、もとの知的障害に戻ったチャーリーがもとのぎこちない話し方に戻ったところで物語が終わったことはなんとなく思い出せるが、この「父母との再会」の場面はきれいに記憶から消えてしまっている。

しかし、ここを読んで、そう、中学時代に『車輪の下』(ヘルマン・ヘッセ)を読んで、
自分の将来を眼前に突きつけられたように感じたときの衝撃に似た
(もはやそれほどの衝撃を受けるだけの感受性が失われつつあるが・・・)
ある種の不吉な予言を受けたような気がした。

ここで氏のいう「肉親」が父親をさすのか母親をさすのかは定かではない。
というか、両親以外でもありうる(ていうか、ま、以下略)。
が、わたし個人としてはまさにこの段階をこれから迎えようとしているのだと思う。

かつて無力だった自分に基づいて、
そんな自分に対して手を差し伸べてくれなかった存在、
そこまではいえなくとも、つねに”ずれた”認知しかしてくれなかった存在、
そういうものに対する強烈な憎しみから
その対象となっていたものが、すでにそのとき「成人」であったにもかかわらず
いかに無力であったか、という「事実」(それは「成人」となった今の自分の無力さでもある)を認識せざるを得ない
そんな時期が近づきつつあるのだと思う。

まだ、私には「ぶっ殺したい」というほどの憎しみが蓄積している。
しかし、同時にその感情の輪郭が、質的に変容してきているようにも感じつつある。

それは、つまるところ、ようやく自らが「死すべき」存在であることを
本当に実感として認識できるようになりつつある、ということであるのと同時に
その反面として、ようやく「生き」はじめているということなのだろう。

最後に、氏は自らと同じような「読み」をする人がいるだろうかとAmazonの素人評を全て見てみたうえでこう述べる。
ただ、私のような読みの人はいなかったようだ。でも、それはそれでいいのだろうと思う。

泣かせないでください。泣きたくとも泣けない人間を。
それも泣きようもない泣き方で。ねぇ?

しかし、おそらくは氏がAmazonの素人評で自分と同じ意見を見いだせなかったという事実と合わせて、この言葉は私にとっておそらくはひとつの「救い」なのだろうと思う。
氏が「不幸」と「救い」を表裏一体の関係において捉えられているように。

つまるところ解消しようのない孤独というものがあるということである。
誰かがそばにいるかどうかではない、ある種の「不条理」としか言いようのない事態と
その「不可避性」(そしてそれを引き受けるしかないという意味での「決意性」)があるということである。

それは端的には「絶望」というしかないのであろうし、また、それゆえに(?)ある種の「光」でもあるのだろう。
(それを「希望」と呼ぶ自信はないが・・・)

これ以上は私にはよくわからない。
そういうしかない。
それが私という無明である、とかなんとかカッコつけてみても仕方がない。
うん、ま、そういうこと、である。

以上

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