記憶探偵〜益田啓一郎のブログ(旧博多湾つれづれ紀行)

古写真古地図から街の歴史逸話を発掘する日々。ブラタモリ案内人等、地域の魅力発掘!まち巡りを綴ります。

初三郎展に駆けつけてくれた旧知の方々との嬉しい再会

2008年11月25日 05時24分04秒 | 吉田初三郎
 いのちのたび博物館(北九州市)で開催中の初三郎展も、いよいよラストの
1週間である。11月に入って伸び悩んでいた観覧者数も、22~24日は大勢の
来館者で賑わった。ギャラリートーク(展示解説)も各回数十人が集い、解説
にも気合いが入った。20日には初三郎の弟子・寺本左近のお孫さんからブログ
に書き込みをいただき、さらに感激である。

 23日は旧知の方々が大勢駆けつけてくれ、最初に就職した某印刷会社の元同
僚との十数年ぶりの再開もあって嬉しい日となった。熱心に一点一点に見入って
いる女性がいると思ったら、初三郎「山口市鳥瞰図」の件で何度かやり取りを
していた山口市史編さん室の真木さんだった。朝11時のギャラリートーク直前
に館へ入ったが、この日は朝いちで和多田印刷の和多田氏も京都から来られて
いたそうだ。

 西日本新聞の川上氏も駆けつけてくれた。川上氏担当の日曜日「ぶらり博多」
は毎回切り抜きスクラップ。独特の視点と奥深い取材にいつも感心させられる。
数年前、朝日さんさん広場での私の講演(ニッポンの航路黄金史)を聴きに来
てくれて以来、色々ご指導いただいている。

 初三郎展の取材を受けながら色々な話しをした。宮崎康平氏とも親しくされ
ていたというのは康平氏の息子の春而さんから伺っていたので、島原の話も盛
り上がる。豊前に実家のある私は、小学生の頃に西日本新聞の当時の豊前支局
のN氏のご家族と色々な処へ行った。母がN氏の奥さまと親しく、久住の山開
きで一緒に登山したこともよく覚えている。聴くと、川上氏はその頃、となり
の中津支局長だったそうだ。実家はその当時から西日本新聞を取っている。
(しかし私が進学の際、新聞奨学生でお世話になったのはなぜか朝日新聞であ
ったが…)

 前県会議長の後藤元秀氏は元西日本新聞記者。後藤氏の県議初出馬の際、ポ
スターやパンフレットの制作を担当したのが、ゼンリンの印刷子会社へ転職す
る直前の私であった。もう20年ほど前のことだが、縁のある方々と共通の話題
を探る時、忘れていた色々なことを思い出す。人との出逢い、会話なくして自
分の存在は無いと実感する瞬間である。

 24日、勉強会でご一緒する太田美穂さんの新作舞台「つきみ金魚」(西鉄ホ
ール)を観た。劇団名が今作から変わったが、基本にある太田さんらしい心の
葛藤は舞台の全体を通じて感じられ、最初の一幕に若干の過剰演出の印象もあ
ったが、舞台が進むにつれて作品に感情が入り込め、最後は爽やかな印象を持
った。次回作に期待するとともに、今作も再演を繰り返すことで作品が進化す
る気がした。

 舞台を観た後、西日本新聞の川上氏に再度会う。初三郎のことを話すつもり
が、気付くと私の夢であり目標である「博多商人ミュージアム」構想の話しと
なっていた。初三郎「福岡市鳥瞰図」を観ながらの話しで川上氏が「博多大仏
もちゃんと描かれている」と言われ、初めて気付く。戦時下の金属回収で取り
壊され、今は台座のみが遺るが、聴くと文献にもあまり図や写真は出てこない
そうだ。ヤフオクはじめ絵葉書蒐集家の間で、確かに博多大仏の絵葉書は今も
5千円以上で取引きされている希少モノなので納得する。

 川上氏と話していて改めて思ったのだが、私は元々人との会話・交流が大好
きである。人から教わる事は限り無く多い。その反面、人が苦手でもある。
大勢の輪に入るのは苦手。大勢で行動するよりも一人旅の方が好きだ。人と話
す時は一対一の接近戦に限る。初三郎の逸話や資料の掘り起こしは、私のこの
スタイルに合っているようで、初三郎の作品を通じてこれまでに様々な方々と
出逢った。30日まで開催の初三郎展はそんな私の出逢いの記録でもある。

 21日はFBS「ナイトシャッフル」の「記憶探偵」シリーズの新作ロケ日で
あった。12月放送予定の今回も気合いバリバリで、シリーズ初の大規模なロケ
敢行!ヘルメット着用の「川口探検隊!」的大スペクタクル作品である(笑)。
ディレクターとネタ出しの際、私の旧知の知人が今回の大スペクタクルの重要
人物に当てはまることに気づき、約6年ぶりに連絡し出演の快諾をいただいた。
詳細は12月14日放送予定の番組にこうご期待!
FBSナイトシャッフル

 25日午後は初三郎展会場でのロケ取材もある。宮崎和子さんに初三郎展も観
ていただく。映画「まぼろしの邪馬台国」に使用されている「島原鉄道」図の
前で記念撮影を目論む(笑)。手土産は何にしようか迷ったが、宮崎夫妻と深
いご縁のあった原田種夫氏、火野葦平氏(宮崎夫妻の仲人)らゆかりのブラジ
レイロの珈琲と、チョコレートショップの焼き菓子にすることにした。妻のア
ドバイスである。

 25日は大牟田市の山田氏(おおむた近代化遺産主宰)もご来館予定。26日は
KBC「アサデス」の「福岡トリビア」コーナーの資料協力分が放送される。
どんな仕上がりになっているか楽しみだ。ギンギラの「女ビルの一生」東京公
演パンフの資料提供ページも構成を拝見、こちらも仕上がりが楽しみな内容で
ある。

今日の写真は、初三郎作品も展示されている日田市「岩尾薬局」日本丸資料館
の外観。天領日田・人気の豆田町の一角にある白壁の屋敷。先々代は初三郎と
親交もあり「日本丸本舗鳥瞰図」絵はがきの作品が遺る。
 
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1 コメント

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ありがとうございました。 (二つ目草)
2008-11-25 19:51:10
23日にいのちのたび博物館の初三郎展にうかがいましたが、運良く午後の部のギャラリートークに参加させていただくことができました。
詳しい解説をいただき、地図だけでなく、初三郎という人物についても堪能いたしました。
普段から北九州市の文化遺産を訪ね歩くことが好きなのですが、パノラマ地図を覗くと当時の町並みが甦るようでした。
機会がありましたら、ぜひまた作品を拝見したいと思っております。

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