ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

日めくり万葉集<7月>(その5)

2009年11月13日 | 日めくり万葉集
■平成21年11月13日■
NHKテレビ「日めくり万葉集」で取り上げられた 万葉歌を 「大阪弁」で訳します
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★「吾子あこ」と呼ぶ 郭公鳥に 呼びかける 声聞くたびに 誰思うのか
答へぬに  な呼びとよめそ 呼子鳥 佐保の山辺を 上り下りに
《カッコウよ 返事も無いのに 呼びないな 佐保のお山を あちこち行って》
                         ―作者未詳―〔巻十・一八二八〕 

紀郎女いらつめは 本気なんかい 構うんか ぼんち家持 気が揉めるがな
昼は咲き よるは恋ひる 合歓木ねむの花 君のみ見めや 戯奴わけさへに見よ
《昼咲いて 夜は恋見る 合歓ねむの花
 ねえさま見たで ぼんちも見いや》
                        ―紀郎女きのいらつめ―〔巻八・一四六一〕

★天皇も 都移りが 寂しいか 新都平城ならへの 道黄昏たそがれ
飛ぶ鳥の 明日香あすかの里を 置きてなば 君があたりは 見えずかもあらむ
《明日香里 捨てて新都へ 行ったなら あんた居るとこ 見えんになる》 
                         ―元明天皇―〔巻一・七八〕 

★大仏の 造営進む 奈良の宮 天皇すめろき詔に 感涙むせぶ
天皇すめろきの 御代みよ栄えむと あずまなる 陸奥山みちのくやまに くがね花咲く
陸奥みちのくの 山できん出た 天皇てんのうの 御代みよの栄の しるしやきっと》
                         ―大伴家持―〔巻十八・四〇九七〕 

★老いの身に 病重なる 憶良なお 気概旺盛 この意気を見よ
をのこやも 空しくあるべき 万代よろづよに 語りくべき 名は立てずして
丈夫ますらおと 思うわしやぞ のちの世に 名ぁ残さんと 死ねるもんかい》
                         ―山上憶良―〔巻六・九七八〕 


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