ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

訳してみよう万葉集(01)あかねさす

2011年10月27日 | 訳してみよう万葉集
■訳してみよう万葉集■<その1>

●題材歌
あかねさす 紫野行き 標野しめの行き 野守は見ずや 君が袖振る
                         (巻一・二〇)―額田 王ぬかたのおおきみ

●現代訳
①お慕わしいあなたが紫草の群生する蒲生のこの御料地をあちこちとお歩きになって、私にお袖を振り遊ばすのを、野の番人から見られはしないでしょうか。それが不安心でございます。

②紫草のにおうこの御料地をあちらこちらお歩きになって、私に袖をお振りなさいますが
野の番人から見られはしないでしょうか。

③紫草の群生した野を行き、めじるしをつけた立入禁止の御料の野を行きして、あなたが私に向って袖を振っていらっしゃる。野の番人が見咎めはしないかしら。

④あかね色をおびる、あの紫の草の野を行き、その御料地の野を行きながら、―――野の番人は見ていないでしょうか。あなたは袖をお振りになることよ。

⑤茜色のさし出る紫、その紫草の生い茂る野、かかわりなき人の立ち入りを禁じて標を張った野を往き来して、あれそんなことをなさって、野の番人が見るではございませんか。あなたはそんなに袖をお振りになったりして。

⑥紫草の生える、御料地の野をいらっしゃるあなた 野の番人に見られてしまいますよ そんなに袖を振って 私をお誘いになっては

⑦あなたはやって来る 紫草の野を 禁じられたこの野を ああ、そんなに手を振って 噂になるのも 怖くないの

①斎藤茂吉<万葉秀歌>
②森岡美子<萬葉集物語>
③山本健吉<万葉秀歌鑑賞>
④中西 進<万葉集・全訳注原文付>
⑤伊藤 博<万葉集・現代語訳付き>
⑥日めくり万葉集
⑦植田祐子<超訳万葉集>


これらを踏まえて 私はこう訳しました。

《春野摘み 野守りが見るで して うち、、向こて 袖なぞ振って》

さあ あなたの訳は 如何ですか?

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