ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

金村・千年編(08)塩焼きの娘子見たいな 波越えて

2011年01月20日 | 金村・千年編
■平成23年1月20日■
万葉集に詠われた歌を 作者別に採り上げ 人となりを「大阪弁」で訳します
いわく 「大阪弁万葉集」
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★朝凪に 遥か見えるは 松帆浦 君臣和しての 印南野行幸

名寸隅なきすみの 船瀬ふなせゆ見ゆる 淡路島 松帆まつほの浦に 朝凪あさなぎに 玉藻刈りつつ 
夕凪に 藻塩もしほ焼きつつ あま少女をとめ ありとはけど
 
名寸隅なきすみの 浜から見える 松帆浦 朝にたまを 刈っとおる
 夕方藻塩もしお 焼いとおる 可愛かいらしぉが るらしい》
見に行かむ よしの無ければ 大夫ますらをの こころは無しに 手弱女たわやめの おもひたわみて 
徘徊たもとほり われはぞふる 船楫ふなかじ

《逢いたいけども 伝手つてうて 男のくせに しょぼくれて 女みたいに ぐずぐずと
 行きたいおもて 悩んでる 行く船無いし 梶もない》
                         ―笠金村かさのかなむら―〔巻六・九三五〕
玉藻刈る あま少女をとめども 見に行かむ 船梶ふねかぢもがも 波高くとも
《玉の藻を 刈ってるむすめ 見に行こう 波たこうても 船や梶し》
                         ―笠金村―〔巻六・九三六〕 
行きめぐり 見とも飽かめや 名寸隅なきすみの 船瀬ふなせの浜に しきる白浜
名寸隅なきすみの 船泊まり浜 寄せる波 どっから見ても 飽けへんこちゃ》
                         ―笠金村―〔巻六・九三七〕 



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